鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

雑記

アルツハイマー病の新薬レカネマブに対する見解 by Chat GPT

Chat GPT4(生成AI)に課金し、自分専用のbotを作って活用の道を探っている。 正解を求めるではなく、あるトピックについて肯定的、否定的、両方の見解をAIに語らせて吟味するのが、現時点での自分の主な使い方となっている。 将来的には、当ブログの過去記事を参考に…

ブログの要約をAIに頼んだら、ディストピアを垣間見た。

先日、はてなブログから一通のメールが届いた。 「1年前のブログ「亡国のスローガン。」などを振り返りませんか?」

まあ、そんなもんだろう。

通勤途中、道行く小学生に「おはよう」と声をかけた。 怪訝そうにチラリとこちらを見た彼は、何も言わずに足早に去っていった。 まあ、そんなもんだろう。 「知らない人に声をかけられたら立ち去りなさい」と、学校や親から教えられているのかもしれない。

手遅れ。

「早く何とかしないと手遅れになる」 息子からそう言われるたびに、リツ子は考え込む。

タライ。

「せんせーい、会いに来たよ~今日も膝に電気を当ててね~」 ヨシエさん(仮名)は、若くして夫を亡くした後、女手一つで5人の子どもを育て上げた女傑だ。今は田舎で独り暮らしている。

脳神経外科無床クリニックの一日②

あるクリニックの、ある一日。 トップバッターは高血圧症をフォローしている80代後半の元気な女性Sさん。コロナワクチン2回目を接種した2週間後に、人生最悪の倦怠感が出現した。 血液検査で白血球とCRP高値を確認。入院してもらうか悩むも、その後1日単位の経過観…

Youtubeに嵌まる中年男性を見て、同じく中年男性が感じたこと。

「Youtubeを見ていた夫が、急に顔色が悪くなり食事を摂らなくなったので診て欲しい」と、妻に連れられて50代男性が来院した。 僕の目の前に現れたのは、「デスラー総統か?」ってぐらいに顔色が悪い人だった。

術前術後の指示を自分で出せない外科医。

当院かかりつけの認知症患者さんが入院し手術が必要になったと、担当ケアマネージャーから連絡があった。 その時点ではまだ入院先からの連絡はなかったが、先に当院での外来経過をまとめた診療情報提供書をFAXで送った。

減薬医としての矜持。

Aさんは施設入所中の方だ。 かかりつけの病院で何かを相談するたびに薬が増え、その都度具合が悪くなっていくという状況に業を煮やした家族が、「ちゃんと診断して、出来れば薬を減らして欲しい」と希望してAさんを僕の所に連れてきた。 前医の診断はパーキンソン病…

患者にとって危険な医師。

レビー小体型認知症の方にドネペジルを新規処方、3週間で10mgまで増量し放置した脳神経内科医について書いた前回のブログを読まれた方からお手紙を頂いたので、一部抜粋して紹介する。

医療法人「結縁会」を開設。

2020年10月、クリニックを法人化した。 2016年4月に開業して4年半で打った、一つのマイルストーン。 法人という縛りの中で、自由を探索する 法人名を考えるのは、生まれてくる子どもの名前を考えるのと似た楽しい作業だった。 医師という職業の持つ公益性を自覚して…

脳神経外科無床クリニックの一日。

当院のある一日を切り取ってみる。 母親を施設に入れるかどうかで悩み、うつを発症してしまったAさん。抗うつ薬を飲むようになり2年経ち、病状は安定しているので薬を減らしたいとのご希望だった。 予約枠は空いていなかったのだが、たっての希望で受診となった。診…

3年間の結晶。

苦虫を噛みつぶしたような表情で人を罵る、強面の女性患者Aさんとの思い出を語ろう。

ケアマネ連絡票から考えた「プロの仕事」について。

ケアマネから医者に届く「ケアマネ連絡票」というものがある。 その内容は、ケアプランの相談や患者さんの近況報告、また介護保険更新のための情報提供だったりと様々だが、先日 家族の希望で施設入所を予定しています。よろしいでしょうか?(原文ママ) このような質…

「なぜ?」に答える難しさ。

「うちの母は、どのようにしてアルツハイマーになったのですか?」 と聞かれたら、定説仮説を交えて 「タウタンパクの蓄積やミエリンの脱落、重金属の蓄積や生活習慣病などが関与したのではないでしょうか・・・」 などと答えることは出来る。しかし、 「うちの母は、なぜア…

認知症外来を始めて7年、ブログを始めて6年、開業して4年。

「なぜ認知症を診るようになったのか?」と聞かれることが時々あるので、書いてみる。 認知症専門医でも何でもない自分が「認知症外来」と銘打って認知症患者さんを診るようになったのは、2012年の11月からだった。 その前年の2011年に赴任して引きついだ外来には多く…

引きつがれていく何か。

「お母さんは認知症なんだから、自分がすぐ忘れるということをちゃんと自覚してよ。私たちも大変なんだから!」 「父さん、同じ事を何回確認したら気が済むんだ。それはさっきも聞いてきただろう!」 認知症の親に病気を自覚させようと、親が忘れたら注意し、間違えたら…

「インフルエンザではない、という診断書を貰って来て下さい」とデイサービス事業所から言われた利用者さん。

当院通院中のAさんに起きた話。 ある日の朝のこと。デイサービスに行ったAさんは検温で37.2度の熱が確認された。 咳や咽頭痛、鼻汁などの感冒症状が何もなかったにも関わらず、Aさんは家に帰るようデイサービスから言われ、Aさんの家族が迎えに来させられた。

認知症初期集中支援チームの在り方について。

「今年度もまた、よろしくお願いします。」 依頼があって引き受けた認知症初期集中支援チームのチーム医となって4年近く経つが、継続の意思確認がないまま、自動的に更新され続けてきた。 www.ninchi-shou.com 認知症初期集中支援チームとは、厚生労働省が策定した「…

雑談のトレーニング。

自分自身の凸凹に向き合う日々である。 象徴的なエピソードを一つ紹介する。 ーーーーー ある休みの日に、妻から 「〇〇先生の奥さん、いま家にいるかな?」 と訊ねられたので、 「僕は〇〇先生の奥さんの夫ではないから、それは分からない」 と答えた。すると妻は、 「そ…

RUSHのニール・パートが脳腫瘍で亡くなったというニュース。

また一人、好きなミュージシャンが逝った。

辛さの共有。

「先生は、私の話を信じていない!」 憤慨しながら強い口調で話す夫を前に、僕は今日も深いため息をつく。

時間泥棒。

当院通院中だった90歳のAさん。 あるとき転倒してB病院に入院となった。幸いにも治療経過は良好で、担当のC医師が退院前の病状説明で 「認知症だから、今後は独り暮らしは難しいでしょうね」 と家族に話したところ、家族から 「今まで認知症とは診断されていませんが…

一度治験に失敗したアデュカヌマブが復活する?

2019年3月に治験中止が発表され、エーザイの株価を急落させた抗認知症薬アデュカヌマブ。 アミロイド仮説失敗の最終通告かと思っていたが、ここにきて復活の話が出てきた。

死者の眼差し。

医者人生で獲得できるトロフィー(栄誉)とは何であろうかと考えたとき、世俗的なところでは

共感疲れと、共感できない疲れ。

対人援助職が患者や家族に寄り添おうとした時に、必要となるのが共感的態度である。 同じ状況を自分が直接経験していなくても、辛い事態に打ちひしがれている患者や家族を前に自分も辛い気持ちを感じながら、 「大変ですよね、お察し申し上げます」 と寄り添うのが…

当院の増患対策について。

患者さんが増えることは、経営者としては喜ぶべきことである。それは疑いない。

医者が自分を救うには。

もうだいぶ、昔の話。 ある50代女性の想い出 ある50代の女性Aさんが、当時勤務していた離島のある病院に救急搬送されてきた。 「3日前に突然頭痛が始まり、それからずっと頭が痛くて吐き続けている」とのことだった。 CTを撮ったところ、予想通りくも膜下出血だった。…

客単価と患者単価。

先日、開業時に借り入れをした銀行の担当者(代替わりして4代目ぐらい?)から 「先生。開業前の事業計画で掲げていた予想患者単価ですが、最近は下がっていますね。何か理由はありますか?」 と聞かれた。 ここでいう「患者単価」とは、『患者さん一人が、一回の受診で使う…

朝の風景。

クリニックまで車で通勤する道すがら、目に留まり記憶に残る人たちのこと。 まず目に飛び込んでくるのは、ゴミ出しをしている80代女性。5年前に、僕が手術をした方だ。 www.ninchi-shou.com ドネペジルを10mg投与され徐脈となり、意識消失を起こしたその女性が救急…