2020年10月、クリニックを法人化した。
2016年4月に開業して4年半で打った、一つのマイルストーン。
法人という縛りの中で、自由を探索する
法人名を考えるのは、生まれてくる子どもの名前を考えるのと似た楽しい作業だった。
医師という職業の持つ公益性を自覚していたので、当初は法人名に 「公」という字を使おうと考えていた。
まず思いついたのは、「公仕会(こうじんかい)」。
公に仕える会。
悪くはない。ただ、任侠組織のような響きは気になった。
次に思いついたのが、「公尽会(こうじんかい)」。
公(おおやけ)に尽(つ)くす会。
なかなかシブい。
ただし、尽という字には「尽くす」以外に「尽きる」という意味もある。命名にあたり出来るだけ縁起は担ぎたいので、このようなdouble meaningは避けたいところだ。
いくつか思いついては却下を繰り返し、最終的には
【これまで様々な人たちと結んできた様々な「縁」の一つの到達地点が、今の自分である】
という認識の元に、法人名を決めた。
先祖や親兄弟。妻子。友人や恩師。後輩や同僚、先輩。共に働いてきたスタッフ。
そして、過去に診てきた無数の患者さんたちと、いま現在進行形で診ている患者さんたち。
これまで結んできた縁と、いま繋がっている縁。
そして、これから結んでいくであろう縁に想いを致して名付けた名前は、
「結縁会(ゆうえんかい)」。
今後は自ら設立した法人に仕えながら、法人という縛りの中で発揮できる自由を探していく。
脳神経「外科」医としてのキャリアを終えた日に想うこと。 - 鹿児島認知症ブログ