鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【症例報告】頭痛で受診した女性。その後、ADHDに気づく。

今回紹介するHCさんは50代の女性。 今思い返すと、頭痛の相談で来られた初診時から、 相手の話を聞き終えずに自分の話を被せてくること 診察中に目が合わず手足をモゾモゾ動かしていること などが気にはなっていたのだが、これらの特徴(特性)を治療をする上で自…

【症例報告】プチ糖質制限を半年間継続。血糖下降薬と眠剤、脂質下降薬を卒業した男性。

今回紹介するのは、高血圧症・2型糖尿病・脂質異常症・不安神経症・不眠症・胃食道逆流症(GERD)の診断で、10年ほど内服治療をされていた60代男性。退職を機に当院にかかりつけ医を変更したいとのご希望で来院された。 これまでの食生活は至って"普通"。ラーメンが好き…

【8年目】糖質制限の経過報告。

2011年の9月から糖質制限を始めて、今年の9月で8年目に突入する。 これまで丸7年間のうち、9割方はスーパー糖質制限で過ごしてきた。途中で何かよっぽどのことがない限りは、今後も糖質制限を続けていく予定である。 今回は途中経過報告ということで、現在の食事と…

【症例報告】20代男性、ストラテラ内服で仕事の能率向上。

今回紹介するFTさんは、20代の男性である。 小学校低学年から60才過ぎの初老男性まで、当院で診ているADHD患者さんの年齢層は幅広く、みなそれぞれに生きづらさを抱えている。 薬に反応する方ばかりではないが、「生活を支援する」ということを大事にしながら付き合…

【実験】BASE PASTAの食前食後で血糖値を測定してみた。

久しぶりに血糖測定実験をしたので御報告。

【症例報告】鉄タンパク欠乏の20代女性、めまいで受診。

今回紹介するのは海外の方。 20代の女性ZCさんは、2年前に海外から日本に学びに来た留学生である。ある朝、起床時にめまいを感じたとのことで、友人に伴われて当院を受診された。 鉄タンパク欠乏は、洋の東西を問わず、ある程度の先進国に共通する病態なのかもしれな…

【症例報告】認知症の進行よりも妄想対策を優先させ、結果落ち着いている事例。

今回紹介するのは80代後半の女性SMさん。 もの忘れよりも妄想が生活上の大きな問題となっていた方で、治療に用いる薬剤は「認知症の進行を抑える薬」ではなく、「妄想を抑える薬」を選んだ。そして、妄想が一段落して家族に余裕が生まれてきたら、今度は栄養療法を少し…

初期集中支援チームの活躍。

支援相談員、保健師、看護師、医師など複数の専門職で結成される、「認知症初期集中支援チーム」という取り組みがある。 全国各地の地域包括支援センターには、家族や近隣住民から「うちの父親が認知症かもしれない」とか、「近所の〇〇さんの様子が最近おかしい」といっ…

ニーズとウォンツを分けて考える。

今回紹介するKTさんは、夜間のコールが頻回で易怒性も高く、施設側が困り果てていた男性である。 体力はかなり低下していたものの、歩行器を使い自力歩行は出来ていた方であったが、施設転居や肺炎による入院などイベントが重なった影響で、2ヶ月で歩けなくなって…