Nさんは、夫と二人で暮らす80代後半の女性である。 火の消し忘れ、冷蔵庫の開けっぱなし、料理の味付けの変化など気になることが増えてきており、また、内服中の薬が多すぎるのではないかとのことで、御家族に伴われて受診された。
前頭側頭型認知症(意味性認知症)のHさんを紹介する。 これまで2度、Hさんに関する記事は書いている。
新薬は通常、市販後1年間は2週間の処方日数制限がかかる。 その薬が安全なのかどうかを、処方する医者が十分観察する機会を担保するためだと思われるが、月に2回、1年間で25回ほどの診察が必要となると自分も患者も大変なので、よっぽどの理由がなければ新薬を使う…
行く先々の施設から陽性症状が強く対応困難と言われる70代女性に介入した結果を報告する。 不要な薬を止め、効きそうな薬を入れ、具体的な介護の工夫を伝えるという、いつもの仕事である。
今回紹介するAさんは60代前半の男性。恐らく50代半ば頃に発症したと思われる意味性認知症の方である。 65歳未満で認知症を発症したら若年性認知症と定義されるが、若年性認知症という特別な認知症があるわけではない。
今回紹介するHTさんは、約3年間経過を追っている意味性認知症の方である。遠方から来院されるのだが、途切れなく今でもお付き合いが続いている。
今回は、通院から1年ちょっとで来院が途絶えてしまった方を紹介する。 ADLは自立しているが、特に強い病識を持っているわけではないMMさん。ただし、奥さんは今後について漠然とした不安を感じていた。 奥さんの想いにMMさんが引きずられる形で通院が始まったが、結…
診察していて受ける印象はATD(アルツハイマー)だが、頭部CTでは脳萎縮の左右差が明瞭でFTD(前頭側頭型認知症)を気にせざるを得ないという、ちょっと悩ましいKWさんをご紹介する。 画像所見よりも臨床的表現型を優先させる方針で普段診療しているが、脳萎縮の左右…
今回紹介するのは、施設入所中の80代男性MKさん。 同伴した施設スタッフ曰く、「易怒性が高く、どうにも集団生活にフィット出来ず対応に苦慮している」とのことだった。MKさんはこれまでにうつ病やアルツハイマー型認知症などの診断を受けていたが、自分が診察して感…
今回紹介するのは、前頭側頭型認知症のHYさん。 初診時は60代後半。それまでアルツハイマー型認知症の診断でドネペジルが処方されていた。 約2年4ヶ月の経過を、ほぼカルテからの引用で紹介する。ご家族や施設スタッフ、ケアマネさん達と情報をやりとりしながら、皆…
今回紹介するFKさんは、前頭側頭型認知症の方。 前頭側頭葉変性症の分類でいうところの「意味性認知症」から、「前頭側頭型認知症」へ移行していったと思われる方である。
今回紹介するのは、典型的な前頭側頭型認知症の方(UTさん)。 2年前にアルツハイマー型認知症の診断を受け、アリセプトが出されて易怒性亢進というお約束パターンに嵌まり続けていたのだが、担当のケアマネさんが気づいて連れてきて下さったことで改善に繋がった。…
診察で得られた情報を、患者さんや家族にどこまで説明するべきなのだろうか。このことで、しょっちゅう悩む自分がいる。 特に、その情報が確定的なものではなく、自分の推測が多く含まれていて、尚且つその推測に対する明確な対処法(決定的な治療法)がない場合には、…
約2年3ヶ月経過を診てきた方を御紹介する。 グループホーム入所を切っ掛けに施設の嘱託医とバトンタッチすることになり、先日の外来が最後となった。 ご本人が最後に見せた優しく、そしてどこか不安そうな表情が心に遺った。
初診時からかなり語義失語の目立った方であった。周辺症状がほとんど出ないまま経過してくれているのが救いだが、中核症状進行により介護負担度は少しずつ増している。 早期に質の高い介護サービスに繋げられるかどうかは、その後の介護に大きく影響する。
認知症患者さん、特に語義失語(相手の言っている言葉が分からない)のある患者さんとのコミュニケーションには難渋することが多い。 今回は、あるご家族の工夫を紹介してみる。
今回は3年ほど前に経験した例をご報告。 初診時に胸部レントゲンまで撮っていたら、その後少しは結果が違っていたのだろうか?
認知症患者さんの経過中には様々な事が起きる。どの一人をとっても、全く同じ経過を辿ることはない。何か起き始めている気配がないか?減らせる薬はないだろうか? 目配りをし続ける。
他院より紹介のあった方。その先生曰く、「奥さんもなんとなく危なっかしい感じなので、出来れば一緒に診て貰えたら」とのことだった。
介入から1年2ヶ月経過したピック病の方をご紹介。
外来で試されるのは想像力。 flickr photo shared by @boetter
朗報ですね。 medical-tribune.co.jp
明けましておめでとうございます<(_ _)> 今年も鹿児島認知症ブログを宜しくお願いいたします。 では新年最初の投稿です。
他院で若年性アルツハイマー型認知症の診断を受け、レミニールが開始された方。 少し改善があったようだが、セカンドオピニオン目的で当院を受診となった。
認知症患者さんの先を予見して備えておくことは、どの程度可能なのだろうか?色々と考えさせられた症例を紹介する。
認知症の周辺症状に対して最もよく使われる薬の一つ、抑肝散。主に、怒りっぽさや幻視などの陽性症状に対して処方される。 小児の夜泣きに使用されることもあるらしい(自分は小児に処方したことはない)。 今回は、就寝前の抑肝散のみで上手くいったケースを…
今回紹介するのは 「入院直後で手術という段取りをしていたら、今頃は・・」 と考えさせられた方である。
以前当ブログでオキシトシンについて紹介したことがある。 www.ninchi-shou.com ちなみに、オキシトシンとは母乳産生に作用するホルモンであるが、それ以外にも様々な働きを持つことが知られている。 (Wikipediaより引用)
栗田貫一さんが前頭側頭葉変性症疑い、というニュース。モラル・ハラスメント(モラハラ)と思われていたが、実は認知症症状であった、という気づきに繋がることを期待する。
コウノメソッドを勉強しているケアマネージャーさんは心強いパートナーになる。
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