今年の締めくくりとして、2012年11月20日から2022年11月30日までの、約10年間の「認知症外来初診時における臨床診断結果」を報告する。 「アルツハイマー型認知症+特発性正常圧水頭症」といったような複数の認知症疾患を合併しているケースや、進行性核上性麻痺や大…
今回は、漢方による頭痛治療が奏功した2例を紹介する。 Instagramでも漢方による改善例を紹介しているので、ご興味の方は覗いてみて欲しい。
抗認知症薬アリセプト(ドネペジル)に関して重要な報告があったので紹介する。
レビー小体病の患者さんの訴えは実に多彩である。 「多彩な症状を訴える高齢患者さんはレビー小体病かもしれない」と考える。 「レビー小体病であれば薬物過敏症があるかもしれない」と考える。 普段からこれらのことを念頭に置いて、高齢の患者さんを診ている。そう…
脳梗塞や脳出血などを起こした後に、膀胱が収縮できず排尿困難になることがある。 この状態の膀胱のことを、「神経因性膀胱(中枢性)」と呼ぶ。 神経因性膀胱に対して処方されるウブレチド(ジスチグミン)という薬がある。 コリンエステラーゼという酵素の働きを阻害…
「早く何とかしないと手遅れになる」 息子からそう言われるたびに、リツ子は考え込む。
他院より転医してこられた80代男性のAさんを紹介する。 約20年前に脳幹出血を発症して以降、Aさんは人が変わったようになってしまった。軽度の麻痺と体幹失調が後遺したが、それらの身体症状よりも、夜の叫びや自傷行為が止まないことが家族の悩みだった。 取り組…
2021年人口動態月報年計の発表があった。 令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省 年間死亡数は143万9809人で、前年の137万2755人より6万7054人増という結果だった。 昨年の時点で既に予測されていたが、これは2011年の東北大震災の年(前…
カルテからの抜粋(改変あり)による一例報告で、当方がどのように考え治療を行っているかの一端を紹介する。 薬が一気に状況を好転させることは時に経験するが、それはあくまでも適切な介護が前提にあっての話である。施設管理者は特に、このことに留意してほしい。…
「せんせーい、会いに来たよ~今日も膝に電気を当ててね~」 ヨシエさん(仮名)は、若くして夫を亡くした後、女手一つで5人の子どもを育て上げた女傑だ。今は田舎で独り暮らしている。
Nさんとお会いしたのは4年前。 もの忘れ外来初診時のHDS-Rは28/30で視空間認知テストは問題なく、頭部CTで脳萎縮は認めずとても元気な方だった。 認知症ではなかったNさんだが、加齢に伴う心身機能の衰えで独居が困難になりつつあったため、昨年夏に施設に入所と…
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