抗認知症薬アリセプト(ドネペジル)に関して重要な報告があったので紹介する。
レビー小体型認知症の80代の女性、Aさんを紹介する。 余計な薬を省き、必要と思われる薬を少量使用するといういつものやり方で、当院に転医してから1年でHDS-Rは18点→28点に上昇した。 Aさんにはドパコールがとても良く効いてくれたのだが、ドパミン不足の方にドパ…
若干の前傾姿勢に影のある表情から、初見でレビー小体型認知症だろうと推測することは難しくなかった。 Aさんは70代で独居の女性である。
現在80歳の女性Aさん。 当院を受診する1年半ほど前から、ご主人はAさんの物忘れと怒りっぽさが気になり始めた。 専門の病院を受診したところアルツハイマー型認知症の診断が下され、ドネペジル3mgが開始となり2週間後には5mgに増量された。
60代の女性、Aさんの話。 Aさんは5年ほど前から抑うつ傾向が、3年前から歩行困難が出現した。 手の震えを自覚するようになった2年前に、B病院の脳神経内科を受診するも特に診断は告げられなかった。 その後も歩行困難や腰痛・背中の曲がりが改善することなく進行し…
ある医師専用の掲示板で、 「全ての薬を中止したら、せん妄が改善した。その薬の中にはドネペジルがあったのだが、再開すべきか?するとしたら、どのようにすべきか?」 という若手医師からの質問に対する、大学病院医師と一般医師の見解が述べられていた。 「薬を止めた…
今回紹介するUAさんは、パッと見の印象と、長谷川式スケールから受ける印象、そして頭部CTから受ける印象がそれぞれ乖離していたという、やや珍しいケースである。 認知症の臨床的表現型は「パッと見」にかなり現れると思っているので、初見の印象は大切にしている。 …
便秘薬のモビコールが著効したレビー小体型認知症の方を紹介する。 認知症患者さんの排泄への配慮は、特にDLBの方にとっては重要である。 DLBの方にほぼ必発の頻尿や便秘にうまく対処出来ないと、幻視や易怒といった介護をするうえで厄介な陽性症状が出現しやす…
アリセプトは、アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症のいずれに対しても保険適応のある、日本で唯一の抗認知症薬である。 アルツハイマー型認知症(ATD)・・・アセチルコリンが減る認知症 レビー小体型認知症(DLB)・・・アセチルコリンとドパミンが減る認知症 …
DLBベースにVaD要素を持つKNさんをご紹介。 初診から1年以上が経過しているが、ご家族や施設と情報共有しながら、初診時よりも改善した状態で経過出来ている。
今回紹介するのは、レビー小体型認知症の方(OHさん)。かなり遠方からではあったが、熱意のあるご家族にサポートされて通院を重ねた結果、3ヶ月ほどで上手くまとまった。 しかしその後、主介護者である奥さんの怪我を切っ掛けに施設入所を余儀なくされた。そこで、車…
まずパーキンソン病を発症し、その後に認知機能が低下してきた施設入所中の方をご紹介する。 従来このような方はPDD(認知症を伴うパーキンソン病)と呼ばれ、DLB(レビー小体型認知症)と区別されていたが、近年PDD、DLB共にLBD(Lewy Body Disease、レビー小体病)と…
現在保険で認可されている抗認知症薬は4種類ある。 アリセプト レミニール リバスタッチパッチ(イクセロンパッチ) メマリー 1~3はAchE阻害剤(アセチルコリンエステラーゼ阻害剤)で、4のメマリーだけ作用機序が違う。 1+4、2+4、3+4という処方は可能だが、1+2のよう…
離島の多い鹿児島ならではの事情だが、種子島や奄美大島、徳之島、屋久島など様々な島から患者さんはやってくる。 極力地元で診て貰えるように配慮しているが、地元の病院や家族が認知症に対する理解が無い場合には、遠路はるばる通院せざるを得ないこともある。
どの時点で介入出来るかで予後は大きく変わりうる。 今回の方は、「間一髪セーフ」といったところか。
最後に調子を整えたのは、プロルベインであった。
介入当初の喜びから一点、試行錯誤が続いた一年間であった。 flickr photo shared by @polsifter
認知症外来での患者さんとの会話について考えてみる。 医者「最近調子はどうでしたか?夜は眠れていますか?」 患者「あんまり変わらんね。眠れるときもあれば、眠れない夜もたまにあるよ」 どうということのない会話である。しかし、注意しながら聞いていると・…
レビー小体型認知症疑いで外来フォローが始まった。強烈な幻覚に対して処方調整を様々に試みたが上手くいかず、認知症疾患医療センターに入院が必要となってしまった方をご紹介。
両方の可能性を視野に入れて治療を始める 短期間で急激に物忘れ症状が出現してきた、とのことでご紹介頂いた方。
レビー小体型認知症。それは「動作緩慢・声が小さい・表情が暗い」といった特徴で気づくことが出来る。
最も大事なのは家族情報 認知症に限ったことではないが、患者さんに関わる人達全てが病気について学ぶことが大事だと考えている。しかし、ご家族のなかには、
うつなのかDLBなのかで悩む 親を心配して引き取ることで、全て解決出来る訳ではない。よかれと思ってしたことが逆効果になることもあり、この辺りが介護の難しいところである。
優先順位を付けることが大事。
薬はいずれ減らす時期が来る 近医から、「アルツハイマー病が進行しました」ということでご紹介頂いた患者さん。もの凄い傾眠だが、何とか食事は摂れているとのこと。初診時の疎通はほぼ不可能であった。
長期戦に必要なフェルガード さくっと改善し、維持期に入ったレビー小体型認知症の方をご紹介。
コウノメソッドによるDLB治療において最も優先順位が高いのが、まずは低活動性せん妄や傾眠などの「意識障害」を取り除くことである。これが上手くいかないと、何も先に進まないのである。今回紹介するのは、レビー小体型認知症に特発性正常圧水頭症を合併し…
少量投与問題はどうなる? アリセプトがレビー小体型認知症の適応を取得した。 www.eisai.co.jp
初期のレビー小体型認知症 先日、このような記事を見た。 (長尾先生は、先日の認知症治療研究会でお見かけした。とてもエネルギッシュな印象の先生でした)特に、初期のレビー小体型認知症においてはうつと間違われやすいと思う。以下に例を挙げる。
全てがレビー小体型認知症を物語る人 診察室への入室の様子から、座って数分話をした時点で、大方の予測がつく方がいらっしゃる。今回はそんなお一人。
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