鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

認知症以外の症例

届かない声。

話が通じない成年患者(認知症を除く)に出会った時、4つの可能性を考えるようにしている。 自分の説明力が不足しているから あまりにも今の症状が辛いから 鉄タンパク欠乏をきたしすぎたから 元々のキャラクターゆえに 今回紹介するのは、「このままだと危うい…

【症例報告】抗認知症薬と抗うつ薬を減量中止した女性。

今回紹介するのは、抗うつ薬と抗認知症薬を卒業出来た方である。 既に役目を終えている薬を減量卒業するのは、そんなに難しいことではない。薬がまだ役目を果たしている場合には、減らしたり止めたりすると具合が悪くなるので、また戻せばよいだけのことである。 今…

器質化した、慢性硬膜下血腫の頭部CT画像。

タイトルそのままです<(_ _)> 慢性硬膜下血腫とは、頭部打撲後しばらくして、徐々に硬膜(脳を包む硬い膜)の下に古い血液成分が貯留して脳を圧迫する病気のことである。

【症例報告】呉茱萸湯と五苓散が著効した片頭痛の女性。

頭痛といえば片頭痛。 ただし、外来で遭遇する最も頻度の高い頭痛は緊張型頭痛である。片頭痛と緊張型頭痛が混在していることも多い。 典型的な片頭痛は、思春期から20代半ばぐらいまでに始まり、多くは50代、60代にかけて徐々に終熄していく。 今回は、片頭…

橈骨神経麻痺による下垂手(ハネムーン症候群・サタデーナイト症候群)。

久しぶりに経験したので御紹介。

【症例報告】釣藤散で頭痛が消失。

高齢者の「首から上の」慢性的なお悩みに、釣藤散が著効することをしばしば経験する。 慢性的なお悩みとは、頭痛であったり頭重感であったり、めまいや耳鳴りであったりと様々である。また、使っている間に血圧が下がってくることもしばしば経験するので、内服中の降…

少年が抗うつ薬を飲む理由。

自分が学校に行きたいから? それとも、母親が子供を学校に行かせたいから?

【症例報告】抑うつ症状に対する糖質制限、鉄補充の効果。

当院では基本的に、ほぼ全ての患者さん達に糖質制限をお勧めしている。ただし、どの程度実生活に取り入れるかはお任せである。 糖質制限を勧める優先順位の高い疾患は、順不同で以下。 糖尿病を筆頭とした生活習慣病 軽度認知機能障害 頭痛や肩こり、不眠やうつ 理…

何となく飲み続けていた抗うつ薬を中止した結果・・・

遠回りしてしまったが、抗うつ薬中止で完璧な満足を得ることが出来た男性をご紹介。

【妄想的小考】成人期ADHDと認知症、生活習慣病の関連について。

サービス業をそつなくこなすためには、人間関係への気配りが要求される。もっと言えば「空気を読む能力」が求められる。 発達障害的要素を持つ人(以下グレーゾーンの人)にとっては、サービス業の多い現代はとても生きづらい時代だと思う。*1 *1:かく言う自分も、空気…

認知症と間違われる可能性のある、成人期ADHDについて。

正常と非正常の境目とは?

抗酸化治療の工夫について【グルタチオン+ビタミンB2、B5】

当院はグルタチオン点滴療法を行っている。 当初の対象患者はレビー小体型認知症やパーキンソン病、つまり筋固縮や小刻み歩行といった"パーキンソニズム"を持つ方達であったが、その後PSP(進行性核上性麻痺)やCBD(大脳皮質基底核変性症)といったパーキンソン関…

頭痛や肩こり、不眠の背景にある質的な栄養失調について。

医学生時代に 女性患者を診たら、妊娠を疑え と教わった記憶がある。"閉経前の女性の様々な悩みの背景に、本人が気づいていない妊娠が隠れている可能性があるので注意せよ"、という戒めである。 実際にそのような症例に出くわすことは稀だが(自分の記憶にあるのは…

グルタチオン+ビタミンB2の工夫について。

グルタチオン点滴療法を始めて2年以上が経過した。 www.ninchi-shou.com 著効例は相当数経験しているが、点滴内容はいつも試行錯誤である。グルタチオン1600mgで効果を認める人もいれば、2800mg必要な人もいる。そして当然だが、全く効かない人もいる。

【症例報告】10数年来のパーキンソン病の方。グルタチオン前後の歩行変化は如何に?

口コミで来院された60代の女性の方。 10数年来のパーキンソン病で、内服は

うつ病の診療で気をつけていること。

先日、一般診療科(普段うつ病を専門的には診ない診療科)の医者を対象とした、製薬メーカー主催のうつ病の勉強会に参加した。 内容だが、教科書的なことを中心に、SSRIの使い方のような話に差し掛かったところで、残念ながら所用があり中座したのだが、聞けた範囲で…

真性多血症とは?

久しぶりに真性多血症の方に出会ったので、備忘録を兼ねて紹介する。

【症例報告】8歳男児、天候左右性の頭痛と体調不良。採血してみると・・・

当院は脳神経外科なので、老若男女問わず頭痛のご相談をよく受ける。 今回紹介するのは、8歳男児。採血してみると、予想通りの結果であった。

認知症患者さんの家族が、発達障害を持っていた場合。

認知症患者さんを診ているうちに、ご家族も診るようになったことが度々ある。自分で診ることが出来る場合もあれば、「これは難しい・・」と感じる場合もある。

小脳萎縮について気になっていること。

当院は脳神経外科なので、頭のCTを撮る機会が多い。 最近気になるのは、小脳が萎縮している人が結構多いこと。

20年来の開眼失行(開瞼失行)をグルタチオンで治療。

開眼失行(開瞼失行)という病気(病態)がある。開瞼失行の読み方は「かいけんしっこう」である。 今回は、20年来の開眼失行がグルタチオン点滴で著明改善した例を報告する。

抗認知症薬による薬害の背景に、「子が親に対して持つ後ろめたさ」があるとしたら。

「薬はいらないだろうなぁ・・・」 患者さんを診察してそう感じれば、自分はご家族にそのままを話す。納得するご家族もいれば、抗認知症薬処方を強く希望するご家族もいる。 今回は薬を欲するご家族の心理と、その結果起きているかもしれない「薬害」の可能性について…

その症状は認知症?それとも・・・てんかん?

久しぶりに経験したのでご報告。 こういった例で抗認知症薬が処方されるケースは、実は結構あるのかもしれない。

五苓散の使い方。症状を呈していない硬膜下水腫の状態でも使った方がいいだろうという話。

アルツハイマー型認知症の診断で経過をみている80代の女性がいる。 1年半の経過で長谷川式テストは20点→22.5点と2.5点上昇。抗認知症薬はアリセプト3mgで非常に落ち着いている方。 ある日の外来で、「1週間ぐらい前に、頭を軽くぶつけたのよね〜」と話していた…

放射線全脳照射後の認知症(認知面低下)に対して、イクセロンパッチが効果を示した症例。

今回は、数年前に経験したケースをご紹介。

Crowned Dens Syndrome(クラウンド・デンス・シンドローム)とは?

頭痛と熱発を呈した高齢者で、たま〜にみかける疾患をご紹介。 環軸椎偽痛風のこと 痛風という病気がある。尿酸が関節で結晶化し、強い痛みを伴う炎症が起きる病気である。足の親指の付け根が赤く腫れるのが典型例。壮年男性における発症が9割方を占めると思…

明瞭な幻視の訴えで物忘れ外来を受診した、93歳女性。治療の必要性(緊急性)があるかどうか?

ただし、本人は幻視で困っているわけではない。

91歳女性、長谷川式テスト13/30点。ご家族の想いは・・・

前回記事はこちら。 www.ninchi-shou.com 今回の方も前回同様、自分は「年齢相応かな?」と感じたのだが、最終的には医療介入を行うことになった。その最たる理由は、息子さんの 衰えていく母親を見続けるのが忍びない・・・ という想いを感じたから。

93歳女性、長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)は18/30点。認知症が疑われると紹介。

今後このような紹介が増えてくるような気がします。

99歳の女性に励まされる、40歳の脳神経外科医(ありがたや)

自分の物忘れ外来を訪れた方では、過去最高齢である。

負けず嫌いもほどほどに・・・

微笑ましいような、今後が心配なような、そんなお話。 flickr photo shared by torisan3500

急性硬膜下血腫を開頭せずに治療するには?

頭部外傷をきっかけに起きる急性硬膜下血腫。手術が必要な場合もあれば、不要な場合もある。 我々脳神経外科医は「コウマッカケッシュ」と呼ぶことが多く、その為か説明の際に「くも膜下出血(クモマッカシュッケツ)」と聞き間違われることが多い(豆知識)。二つは…

慢性硬膜下血腫の治療で行っている工夫

認知症領域では、いわゆる「treatable dementia(治療可能な認知症)」と呼ばれる慢性硬膜下血腫。 脳神経外科医にとっては、認知症疾患というよりも日常的に遭遇するcommon disease(一般的な病気)である。

期間限定の少量ウインタミン使用で、慢性頭痛を卒業。

以前、頭痛の治療で紹介したこの方。 鎮痛剤を使わない頭痛の治療? 三人目 - 鹿児島認知症ブログ その後順調に経過していたが、この度晴れて外来を卒業できたのでご報告。

間一髪。物忘れ外来の予約待ちをしている間に、手遅れになっていたかもしれない症例。

テレビや新聞、雑誌で認知症に関する情報が氾濫している。その結果、何も症状はない普通の元気な人達でも 今のうちにしっかり調べておこう ! と考えて、物忘れ外来を予約するようになってきた。 予防意識が高まっているのは結構なことだが、その影響で本当…

医者の言葉が、患者さんの人生に大きな影響を及ぼすことがある。そして、逆もまた然りである。

患者さんやご家族に対する言葉使い、言葉の選び方には気をつけている。 丁寧に話していればいいというものでもないが、何気ない言葉が多大な影響を及ぼしてしまうことは、医療関係者であれば誰でも経験していると思う。 今回紹介するのは、医者の執拗な念押…

「幻覚が見える」から、「頭がわんわんする」へシフト?

認知症ではない、不思議な相談を受けた 物忘れだけではなく、様々な相談が持ち込まれることが多い認知症外来。今回は、ちょっと不思議な経過を辿った方をご紹介。

ごく稀だが、脳腫瘍の方が認知症外来を受診されることがある。

その頻度は約0.3%(自験例) 滅多にあることではないが、物忘れ外来に脳腫瘍の方が来られることがある。こういう時には、初診時の画像評価の重要性を改めて痛感させられる。

妻が入院したらやさぐれた。これは認知症なのか?

生活が荒れたら認知症? 94歳男性の、認知症病型診断及び評価の依頼を受けた。

頭がわんわん症候群=頭内爆発音症候群?

頭がわんわんする=頭内爆発音症候群。 根本的治療法とは言えないだろうが、症状緩和にウインタミンが一役買える可能性はある。

うつ?それともレビー小体型認知症? 環境変化には要注意!

うつなのかDLBなのかで悩む 親を心配して引き取ることで、全て解決出来る訳ではない。よかれと思ってしたことが逆効果になることもあり、この辺りが介護の難しいところである。

鎮痛剤を使わない頭痛の治療?五人目

慢性硬膜下血腫の術後に、執拗な頭痛を訴えるように 術後に新たな問題が見えてくるケースがある。例えば、以前当ブログで紹介したのはこちら。 レビー小体型認知症を合併した慢性硬膜下血腫の一例。劇的な改善。 - 鹿児島認知症ブログwww.ninchi-shou.com

聴覚障害の方に認知症の可能性がある場合、どう対応するべきだろうか?

元々コミュニケーション障害があるなら、より重要となるのは周囲からの問診 現在の認知症の定義は、「後天的な障害」ということが挙げられている。

70歳女性が物忘れ外来を受診。特に問題は無かったのだが・・・

「大丈夫だと思いますよ!」であっさり終わるかと思ったのだが・・・ 主訴(夫から)はありふれている

鎮痛剤を使わない頭痛の治療? 四人目

シリーズ化の可能性 またまたウインタミンが頭痛に効を奏した一例をご紹介。

脳腫瘍の手術後に、幻視を見るようになった方

脳を触ることにはリスクが伴う 脳腫瘍の術直後から幻視が見えるようになったとのことで、ご相談に来られた方。

鎮痛剤を使わない頭痛の治療? 三人目

毎日頭が痛いと訴える認知症の方 これまで数例記事を書いているが、頭痛治療にウインタミンが奏功する場合がある。今回ご紹介するのも、そのような一例。

睡眠薬の影響で認知症が疑われた方。薬を止めたら元に戻ったが、ただし・・・

認知症とよく間違われるケース 認知症と思われていた人が、実は便秘が原因だったり、睡眠薬が原因だったり、というのはよくある話。今回は、睡眠薬が原因だったと思われる方をご紹介。

その表情や態度、そして頭部CTが気になった30代女性。

頭痛で来院された30代女性の方 今回は、救急外来あるある話(?)夜間救急外来の当直中に、2日前からの頭痛を訴えて来院された方。過去カルテを調べると、これまでにめまいや頭痛で数回、来院歴があった。

肺胞微石症の話題

肺胞微石症とは [どんな病気か] 肺のほとんどすべての肺胞の中に、カルシウム塩(リン酸カルシウム塩、炭酸カルシウム塩)が層状に沈着する病気で、劣性遺伝(れっせいいでん)します。 病気の初期は、胸部X線写真をみると肺がカルシウム塩でまっ白になって…