鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

認知症以外の症例

こうして、ポリファーマシーが増えていくのだろうか。

一人の患者さんに対して、複数の病院が複数の処方を行っている状況を写真で表現するならば、以下の様になると思う。 Recursive Pizza flickr photo by aaronparecki shared under a Creative Commons (BY) license このことがポリファーマシー*1の大きな要因と…

幻視に関する雑感(シャルル・ボネ症候群など交えながら)

認知症外来をしていると、”幻”の話を聞くことが多い。 我が国には「幽霊の正体見たり枯れ尾花」という俳句があるが、「妖精を見た」とか「神が顕現した」といった古今東西の逸話のうち幾分かは、当時の人々が見た幻視なのだろう。

ベイカー嚢胞とは。

70代女性 アルツハイマー型認知症 ある日の外来。 アルツハイマー型認知症で通院中の70代女性が、左膝を最近痛がるようになったとご家族から聞いた。 膝窩部に腫瘤を触れたのでCTを施行したところ、以下の様な画像が得られた。

こどもへの鉄補充について。

以前ブログで取り上げた少年(以下、Y君)の、その後を報告。 2017年夏の、ちょっとした良い想い出になった。 www.ninchi-shou.com

届かない声。

話が通じない成年患者(認知症を除く)に出会った時、4つの可能性を考えるようにしている。 自分の説明力が不足しているから あまりにも今の症状が辛いから 鉄タンパク欠乏をきたしすぎたから 元々のキャラクターゆえに 今回紹介するのは、「このままだと危うい…

【症例報告】抗認知症薬と抗うつ薬を減量中止した女性。

今回紹介するのは、抗うつ薬と抗認知症薬を卒業出来た方である。 既に役目を終えている薬を減量卒業するのは、そんなに難しいことではない。薬がまだ役目を果たしている場合には、減らしたり止めたりすると具合が悪くなるので、また戻せばよいだけのことである。 今…

器質化した、慢性硬膜下血腫の頭部CT画像。

タイトルそのままです<(_ _)> 慢性硬膜下血腫とは、頭部打撲後しばらくして、徐々に硬膜(脳を包む硬い膜)の下に古い血液成分が貯留して脳を圧迫する病気のことである。

【症例報告】呉茱萸湯と五苓散が著効した片頭痛の女性。

頭痛といえば片頭痛。 ただし、外来で遭遇する最も頻度の高い頭痛は緊張型頭痛である。片頭痛と緊張型頭痛が混在していることも多い。 典型的な片頭痛は、思春期から20代半ばぐらいまでに始まり、多くは50代、60代にかけて徐々に終熄していく。 今回は、片頭…

橈骨神経麻痺による下垂手(ハネムーン症候群・サタデーナイト症候群)。

久しぶりに経験したので御紹介。

【症例報告】釣藤散で頭痛が消失。

高齢者の「首から上の」慢性的なお悩みに、釣藤散が著効することをしばしば経験する。 慢性的なお悩みとは、頭痛であったり頭重感であったり、めまいや耳鳴りであったりと様々である。また、使っている間に血圧が下がってくることもしばしば経験するので、内服中の降…

少年が抗うつ薬を飲む理由。

自分が学校に行きたいから? それとも、母親が子供を学校に行かせたいから?

【症例報告】抑うつ症状に対する糖質制限、鉄補充の効果。

当院では基本的に、ほぼ全ての患者さん達に糖質制限をお勧めしている。ただし、どの程度実生活に取り入れるかはお任せである。 糖質制限を勧める優先順位の高い疾患は、順不同で以下。 糖尿病を筆頭とした生活習慣病 軽度認知機能障害 頭痛や肩こり、不眠やうつ 理…

何となく飲み続けていた抗うつ薬を中止した結果・・・

遠回りしてしまったが、抗うつ薬中止で完璧な満足を得ることが出来た男性をご紹介。

【妄想的小考】成人期ADHDと認知症、生活習慣病の関連について。

サービス業をそつなくこなすためには、人間関係への気配りが要求される。もっと言えば「空気を読む能力」が求められる。 発達障害的要素を持つ人(以下グレーゾーンの人)にとっては、サービス業の多い現代はとても生きづらい時代だと思う。*1 *1:かく言う自分も、空気…

認知症と間違われる可能性のある、成人期ADHDについて。

正常と非正常の境目とは?

抗酸化治療の工夫について【グルタチオン+ビタミンB2、B5】

当院はグルタチオン点滴療法を行っている。 当初の対象患者はレビー小体型認知症やパーキンソン病、つまり筋固縮や小刻み歩行といった"パーキンソニズム"を持つ方達であったが、その後PSP(進行性核上性麻痺)やCBD(大脳皮質基底核変性症)といったパーキンソン関…

頭痛や肩こり、不眠の背景にある質的な栄養失調について。

医学生時代に 女性患者を診たら、妊娠を疑え と教わった記憶がある。"閉経前の女性の様々な悩みの背景に、本人が気づいていない妊娠が隠れている可能性があるので注意せよ"、という戒めである。 実際にそのような症例に出くわすことは稀だが(自分の記憶にあるのは…

グルタチオン+ビタミンB2の工夫について。

グルタチオン点滴療法を始めて2年以上が経過した。 www.ninchi-shou.com 著効例は相当数経験しているが、点滴内容はいつも試行錯誤である。グルタチオン1600mgで効果を認める人もいれば、2800mg必要な人もいる。そして当然だが、全く効かない人もいる。

【症例報告】10数年来のパーキンソン病の方。グルタチオン前後の歩行変化は如何に?

口コミで来院された60代の女性の方。 10数年来のパーキンソン病で、内服は

うつ病の診療で気をつけていること。

先日、一般診療科(普段うつ病を専門的には診ない診療科)の医者を対象とした、製薬メーカー主催のうつ病の勉強会に参加した。 内容だが、教科書的なことを中心に、SSRIの使い方のような話に差し掛かったところで、残念ながら所用があり中座したのだが、聞けた範囲で…

真性多血症とは?

久しぶりに真性多血症の方に出会ったので、備忘録を兼ねて紹介する。

【症例報告】8歳男児、天候左右性の頭痛と体調不良。採血してみると・・・

当院は脳神経外科なので、老若男女問わず頭痛のご相談をよく受ける。 今回紹介するのは、8歳男児。採血してみると、予想通りの結果であった。

認知症患者さんの家族が、発達障害を持っていた場合。

認知症患者さんを診ているうちに、ご家族も診るようになったことが度々ある。自分で診ることが出来る場合もあれば、「これは難しい・・」と感じる場合もある。

小脳萎縮について気になっていること。

当院は脳神経外科なので、頭のCTを撮る機会が多い。 最近気になるのは、小脳が萎縮している人が結構多いこと。

20年来の開眼失行(開瞼失行)をグルタチオンで治療。

開眼失行(開瞼失行)という病気(病態)がある。開瞼失行の読み方は「かいけんしっこう」である。 今回は、20年来の開眼失行がグルタチオン点滴で著明改善した例を報告する。

抗認知症薬による薬害の背景に、「子が親に対して持つ後ろめたさ」があるとしたら。

「薬はいらないだろうなぁ・・・」 患者さんを診察してそう感じれば、自分はご家族にそのままを話す。納得するご家族もいれば、抗認知症薬処方を強く希望するご家族もいる。 今回は薬を欲するご家族の心理と、その結果起きているかもしれない「薬害」の可能性について…

その症状は認知症?それとも・・・てんかん?

久しぶりに経験したのでご報告。 こういった例で抗認知症薬が処方されるケースは、実は結構あるのかもしれない。

五苓散の使い方。症状を呈していない硬膜下水腫の状態でも使った方がいいだろうという話。

アルツハイマー型認知症の診断で経過をみている80代の女性がいる。 1年半の経過で長谷川式テストは20点→22.5点と2.5点上昇。抗認知症薬はアリセプト3mgで非常に落ち着いている方。 ある日の外来で、「1週間ぐらい前に、頭を軽くぶつけたのよね〜」と話していた…

放射線全脳照射後の認知症(認知面低下)に対して、イクセロンパッチが効果を示した症例。

今回は、数年前に経験したケースをご紹介。

Crowned Dens Syndrome(クラウンド・デンス・シンドローム)とは?

頭痛と熱発を呈した高齢者で、たま〜にみかける疾患をご紹介。 環軸椎偽痛風のこと 痛風という病気がある。尿酸が関節で結晶化し、強い痛みを伴う炎症が起きる病気である。足の親指の付け根が赤く腫れるのが典型例。壮年男性における発症が9割方を占めると思…