2014-09-05 アリセプト、レビー小体型認知症への適応取得。 レビー小体型認知症(DLB) 少量投与問題はどうなる? アリセプトがレビー小体型認知症の適応を取得した。 www.eisai.co.jp 以下、エーザイの臨床試験結果から抜粋。 最終評価時における投与開始時からの精神症状・行動障害(NPI-10)の平均変化量は、プラセボ投与群0.3点、ドネペジル3mg投与群-3.9点、5mg投与群-5.5点、10mg投与群-8.0点であり、ドネペジル10mg群にプラセボ群と比較して統計学的に有意な改善が認められました。(エーザイHPより引用) レビー小体型認知症に対する適応が通ったということ自体は歓迎。無理に「アルツハイマー型認知症」という病名を付けずに済むようになるから。 患者さんの状態を見ながらの少量投与が可能となればよいが、これはどうなるだろう?続報に期待。 心配なのは、「10mg群で統計学的に有意な改善」という結果で大々的にプロモーションが成されると、歩けなくなったり、怒りっぽくなったりする患者さんが続出しないか?、ということ。 当院には、「アルツハイマーが進行しました」という紹介が多いが、結構な割合で「実はレビー小体型認知症だった」というオチがある。 認知症が悪化した場合に考えること。薬を増やす?それとも減らす? - 鹿児島認知症ブログ そういった患者さんにはまず、極量まで増やされているアリセプトを減らすことから介入を始める。結果的にそれだけで改善する方もいる。 医者の診断が正しいのかどうかは、アリセプトが処方、もしくは増やされた時点でわかる。 />そういう意味では、アリセプトはリトマス紙のようで便利な薬である。また、我々の力量が試されているということでもある。 今回の適応追加で、逆に具合が悪くなる方達が増えないか今後要注目である。 アリセプトの副作用(徐脈)で意識消失発作頻発。短期間で10mgまで増量されていた81歳女性。 - 鹿児島認知症ブログ (追記) こういう事例が散見されるので、やっぱり注意が必要。 抗認知症薬の添付文書は守るべき?守ったことで逆に危険なことになるケースがある。 - 鹿児島認知症ブログ