コロナワクチン(コミナティ筋注)の接種が進んでいる。
厚生労働省の発表する「先行接種者健康調査」によると、先行して接種した約2万人の医療従事者における副反応の出現率や種類は以下のようになっている。
既に各所で指摘されているように、2回目の摂取後の全身症状や倦怠感、頭痛の出現頻度は相当高く、ワクチンによって起きる免疫応答の強さが窺われる。
接種後反応の全てが報告されているのか分からないが、例えば自分の知人の医師などは
「注射後しばらくして、経験したことのないほど気分が悪くなった。仕事はしていたはずだが、正直なところ何をしていたか思い出せない。」
と言っていた。これは、「全身症状」に該当するのだろうか。
幸い知人は翌日には回復したそうだが、危ういことが体内で起きていたことは想像に難くない。
コロナワクチン接種後の頭痛に漢方薬を使用し、効果あり
接種後副反応に対しては「必要に応じ解熱鎮痛剤等による症状の緩和を図る」とのことだが、恐らく現状はカロナール(アセトアミノフェン)一択だと思われる。
先日、30代の女性(医療従事者)が来院した。
「脳が浮腫んでいるようで、吐き気はないけれど脈打つ頭痛です。いつもの片頭痛とは全く違います。」
ワクチン接種から1日半が経過し、既にカロナールを3回内服するも効果なしとのことだった。
ワクチン接種で惹起された免疫応答で頭蓋内に炎症が発生した結果、炎症性に水分が過多となり血管性頭痛が起きているのかもしれないと考え、五苓散+呉茱萸湯の合方を内服してもらった。
30分ほど院内で休んでいる間に頭痛は軽減したので帰宅としたが、頭蓋内圧はかなり亢進していたであろうと考えると、本当に帰して良かったのかどうか今考えても自信はない。
その後、「ワクチン接種から1週間頭痛が続いている」という50代の女性も来院した。元々冷えがあり入浴で頭痛は軽減するとのことだったので、葛根加朮附湯を1週間分処方し様子を見ることにした。
「変化がなければ来院を」と伝えたが、その後来院はない。改善していることを願う。
報告されているワクチン接種後の頭痛の頻度を考えると、このような相談が今後増えることが予想される。最悪の副反応である「血栓形成」の可能性を常に念頭に置いてワクチン後頭痛を診ないといけないと考えると、気は重い。
コロナワクチン接種開始後、19名死亡(2021年2月17日~4月30日)
4月30日現在、コロナワクチン接種後に死亡が確認された人は19名。
19名中16名は、1回目接種からほぼ数日以内に死亡している。詳細な内訳は下記リンクから確認出来る。
厚生労働省ページへのリンク
最も若い方は26歳女性で、1回目の接種から4日後に小脳出血とくも膜下出血で死亡。
19名のうち後期高齢者は9名で、最高齢は102歳の女性である。
4月19日から23日までにワクチンを接種した77歳から101歳までの男女8人の死亡が新たに確認されている。
高齢者への接種が始まったばかりであることを考えると、現時点でのこの死者数は個人的にはかなり問題と感じるのだが、厚生労働省の公式見解は
【死者19名中2名はワクチン接種との「関連なし」、17名は「評価不能」】
であり、今のところ19名の死はワクチン関連死とは捉えられていない。
例えば26歳女性のケースでは、
死亡時画像診断(CT)にて、小脳半球から小脳橋角部にかけて石灰化を伴う血腫を認めており、脳動静脈奇形や海綿状血管腫の存在が示唆されるが、特定のためには剖検などのより詳細な情報が必要である。脳出血による死亡とワクチン接種の因果関係は評価不能である。
と専門家がコメントしている。
「元々存在していた(かもしれない)脳動静脈奇形や海綿状血管腫から、たまたま出血が起きた可能性を否定出来ない」ということだろうが、ワクチン接種による免疫応答で致命的な血栓形成や出血傾向が起きた結果、元々存在していた(かもしれない)脳動静脈奇形や海綿状血管腫から出血が起きた可能性もまた、否定は出来ないであろう。
こういう判断は前例として積み重なっていくものだから、死者19名中14名が脳出血やくも膜下出血、大動脈解離、心臓関連死など血管が関与する病気で亡くなっていることから考えても、血栓形成や出血傾向の可能性については現時点で「評価不能」と片付けるのは拙速に過ぎるのではないか。
ワクチン接種が致命的になる人たちがいるとすれば、それはどのような特徴を持つ人なのか。心筋梗塞・狭心症・脳卒中の既往や、腹部大動脈瘤・未破裂脳動脈瘤を持つ人は?月経困難でピルを内服中の女性のリスクはどの程度見積もれば良いのか?
分からないことが多い。
ところで、専門家評価は
- α 因果関係が否定出来ない
- β 因果関係はない
- γ 因果関係の評価は出来ない
の3つに別れていて、「因果関係がある」という選択肢はない。
この三択の中から選べと言われた専門家がこぞってγを選ぶ気持ちは、共感は出来ないが何となくは分かる。敢えて、「木を見て森を見ないようにしている」のだろうと想像する。
基礎疾患のなかった26歳女性のケースすら「評価不能」とされるのであれば、今後ワクチン接種後に亡くなる死者は、基本的には評価不能か関連なしとされると見ておいたほうがよい。
PCR陽性者が何らかの理由で亡くなればコロナ関連死とされるが、ワクチンを接種して数日後に亡くなってもワクチン関連死とされない理由とは何であろうか。まさか、ワクチン摂取後の副反応で死亡した場合に支払うとされている4420万円が勿体ない、ということではないだろうが。
日本よりよほど死者の多い諸外国ですら、いくつかのワクチンの副反応を懸念して一時接種を中止したり年齢制限を設けたりする国があることを考えると、圧倒的にコロナ死者数が少ないにも関わらずワクチン接種を強引に進めていく日本政府の対応は不誠実と感じる。
news.yahoo.co.jp
ワクチン接種は「任意」のはずだが?
医療従事者の中には「我々が国民の先頭に立ってワクチンを打ち、不安の払拭に努めるのは当然の義務」と意識高い人もいるだろうし、「周りも打つし、まあ仕方ないか・・・」という人もいるだろう。
その仕事の公共性の高さから仕方ない面はあるが、医療現場では同調圧力が強くかかりやすい。
news.yahoo.co.jp
「今回接種している『mRNAワクチン』は人類初のワクチンなので、医療従事者の中でも不安がある。接種は任意だけど、うちの病院では上司から『怖いのが理由で接種を拒否することは許されない』と遠回しに言われていて、事実上の強制です。(上記リンクより引用。赤文字強調は筆者によるもの)
当然だが、当院ではスタッフのワクチン接種は原則通り「任意」である。ちなみに、接種希望者は今のところ誰もいない。
「事実上の強制」でワクチンを打たれた方が、当院にはちょくちょく来る。上掲したワクチン接種後頭痛の女性達も、積極的希望はなかったにも関わらず「全員打つから」と言われて打たれたそうだ。
亡くなった26歳の女性は、医療関係者としての義務感や責任感でワクチンを接種したのだろうか。それとも、職場の強制だったのだろうか。
後者だったとすれば、気の毒としかいいようがない。
気の毒と言えば、自己判断の困難な認知症高齢者もそうである。亡くなった101歳のアルツハイマー女性が、みずから希望してワクチンを受けたはずはない。
この「認知症高齢者の同意確認」については、特に高齢者施設では今後大きな問題となってくるだろう。
長年の接種実績があるインフルエンザワクチンと異なり、新型コロナワクチンは副反応の出やすさや深刻さが分からない点がある。リスクの不透明さから施設側が対応に苦慮している。府内の特別養護老人ホーム施設長は「死亡など万が一のリスクを誰が取るのかが明確ではなく、施設が責任をとらされることが怖い」と明かす。
本人への意思確認に瑕疵(かし)がなかったかなど、同意の手続きに疑問を呈され、施設内の事故を対象とした保険の支払いの対象外となる恐れもあるという。府内の高齢者施設が保険会社に問い合わせたところ、現状のまま家族の判断で接種を行って副反応があった場合、保険金の支払いは「難しいかもしれない」と回答を受けたという。(京都新聞より引用)
施設管理者は自施設でクラスターを発生させたくはないだろうから、出来れば入所者全員にワクチンを接種して欲しいというのが本音だろう。しかし、本人達から同意は取れない。家族に訊いても、家族も迷っている。医療行政のトップである厚生労働大臣は、
国会でも議員から「特例的に家族の同意で接種を認めるべき」と踏み込んだ意見が出たが、田村憲久厚生労働相は3月31日の衆院厚労委員会で「本人の同意なくして医療行為はできない。その前提を逸脱して行政が方針を示すことはできず、現場で意思をくみ取ってほしい」と述べるにとどめた。(京都新聞より引用)
と、認知症高齢者が自己判断出来ないことを恐らく分かっているだろうに、「(空気を読んで)くみ取ってほしい」と、現場に判断を委ねている。
そして結局は、医者に判断が委ねられる。「先生、打つべきですか?打った方がいいですか?」と。
「べき」とは義務を意味し、「任意」と正反対であるという日本語の基本すらコロナ渦では忘れられてしまうのが悲しいが、施設管理者や家族を責めることは出来ない。
最近は毎日この対応に追われている。
「自分たちでは予診票が書けないので、先生書いて下さい」と頼まれるなど、診療に明らかに支障をきたすようになったため、「ワクチン接種はあくまでも任意です」という資料を急ぎ作って配布している。
ワクチン接種に際しては
- 発熱
- 予防接種を行うことが不適当な状態
- 重篤な急性疾患
- 重度過敏症
この4つのどれかに該当する場合は「接種禁止」で、
- アレルギー
- 肝機能障害
- 肝臓疾患
- 凝固障害
- 痙攣
- 免疫不全
- 血液疾患
- 血小板減少症
- 腎機能障害
- 心臓血管系疾患
- 腎臓疾患
- 発育障害
- 全身性発疹
- 先天性免疫不全症
- 予防接種で接種後2日以内に発熱
- 抗凝固療法中
この16項目のどれかに該当する場合は、「接種注意」とされている。なお、各注意項目の程度について細かな記載はない。
禁止項目と併せて20項目をかかりつけ医が判断するか、かかりつけ医がいない場合には、接種会場で予診票を見た医者が判断せよということなのだろう。
ワクチンを打って大丈夫かの正確な判断が自分に出来るとはとても思えないが、「まあ、大丈夫でしょう」と軽く請け負って、その後に接種後副反応で患者さんが亡くなった場合、Goサインを出したかかりつけ医が罪に問われたりしないのだろうか。
たとえ罪には問われなくても、その医者はが良心の呵責に苛まれる可能性は高いのではないか。
他にも気の毒と言えば、ワクチン注射促進のために動員されることになった歯科医たちである。
4月26日に、厚生労働省から本会に対して添付資料の通り、歯科医師によるワクチン接種についての通知が発出されました。これは4月23日に開催された「新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に係る人材に関する懇談会」での議論を踏まえ、緊急時において記載された条件下で「違法性の阻却」を担保し、歯科医師にワクチン接種の協力を求める内容です。(日本歯科医師会プレスリリース)
m3.comの調べによると77%の歯科医が「自分たちが接種を担うべき」と考えているらしいので、使命感に燃える歯科医は多いのだろう。
我々医者は、自分が行う医療行為で起きた合併症、ワクチンであれば副反応に対して、取り得るべき最善の処置を行うことが求められる。そして、起きて欲しくはなかったことが起きたとき、その余韻は心の傷として長く遺る。
そういう仕事だから仕方が無いのだが、歯科医は果たしてどうか。そもそもの業務ではなかったワクチン接種に関わることになり、自分が打ったワクチンで死を含む副反応が発生した時、彼らはそのことを冷静に受けとめられるのだろうか。
- 必要な医師・看護師などの確保ができないために、歯科医師の協力なしには特設会場での集団接種が実施できない状況であること。
- 筋肉内注射の経験を有している、またはCOVID-19のワクチン接種のための筋肉内注射について必要な研修を受けていること。
- 歯科医師による接種について患者の同意を得ること。
歯科医がコロナワクチンを打つには上記3つの要件を満たすことが必須らしいが、3つ目が哀しい。
「私は歯科医ですけど、アナタにワクチンを打っても良いですか?」などと、いちいち聞かねばならないのだろうか。それとも、集団接種会場には「本日の接種担当医には歯科医も含まれています。あらかじめご了承下さい」とでもポスターが貼られるのだろうか。
日本人と外国人のワクチン量が、同じでいいのだろうか?
諸外国と比べ文字通り「桁違いに」コロナ死者数が少なく、国内死亡総数においては11年ぶりに減少*1という日本において、本来であればワクチン接種にここまで前のめりになる必要はなく、ましてや、「外国と比べて日本はワクチン接種が遅れているのは与党の怠慢だ」などと政争の具にするものでもない。
自由と民主主義の国という建前の日本では、希望者は自己責任でワクチンを打つ自由はある。打たないのも勿論自由だ。
イスラエルの様子を見る限りワクチンは重症化を防ぐ可能性はありそうだが、アメリカのミシガン州などは人口の4割以上がワクチン接種を受けているにもかかわらず感染は拡大している。ワクチンの発症予防効果は期待できない、と自分は考えている。
外国人ではなく「日本人」がコロナワクチンを打つ場合、個人的に最も気になるのは、その量である。
日本人よりも体格が大きく、かつ健康な外国人で試験された人類初のワクチンが、外国人と同じ用量用法で、様々な基礎疾患を持つ小柄な日本人高齢者に打たれる。
このことに自分は違和感を強く感じる。
これまでの他のワクチンはいざ知らず、現行のコロナワクチンは「人類初」のmRNAワクチンである。そして、臨床試験の結果では副反応と接種量の間に明白な用量依存性があるとのこと。
日本人成人の平均体重は男性約70kg、女性は約50kgだ。一方、アメリカ人は男性約90kg、女性約75kgだ。日本人男性は米国人の1.3倍、女性は1.5倍のワクチンを投与していると考えることもできる。
では、ファイザー製のワクチンの副反応は、投与量とどのような関係があるのだろうか。これについては、アメリカの医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』に昨年10月14日に掲載された第1相臨床試験の結果が参考になる。この試験では、試験に参加したボランティアを10㎍、20㎍、30㎍に振り分け、副反応の頻度を比較した。
18~55歳に対する2回目接種で発熱が生じた頻度は、それぞれ0%、8%、17%だし、倦怠感は33%、58%、75%、悪寒は8%、42%、58%である。副反応と接種量の間には明白な用量依存性がある。(東洋経済より引用。赤文字強調は筆者によるもの。)
世界的パンデミックにおいては人種の違いなど些末なことに過ぎないのか、ワクチンと因果関係があるかもしれない死者のことは斟酌されることなく、粛々と接種は進められていく。「バスに乗り遅れるな」という標語が、脳裏に浮かぶ。
これまでは、高齢者がワクチンを打っていてもインフルエンザで亡くなることがあることを世間は気にも留めていなかったはずだが、今後は、「コロナ死はワクチンを打っていたら防げたはずの死」と捉えられるのだろうか。
自己判断困難な認知症高齢者が、半ば強制的に外国人と同じ量のワクチンを打たれ、そのうちの少なくない数が亡くなっていくのではないかと考えると、辛い。
これまで多くの認知症高齢者に出会ってきたが、既に少なくない数の方が鬼籍に入っている。
寂しいことだが、死は等しく平等なので仕方が無い。
しかし、自分の患者さんがコロナワクチンで亡くなった(かもしれない)という事態を、自分は他の死と同様に「死は平等だから・・・」と受けとめられるのだろうか。
全くもって自信は無い。
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