鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

亡国のスローガン。

2021年人口動態月報年計の発表があった。

 

令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省

 

年間死亡数は143万9809人で、前年の137万2755人より6万7054人増という結果だった。

 

昨年の時点で既に予測されていたが、これは2011年の東北大震災の年(前年より約5万5000人死亡者数増)を上回る戦後最大の数である。

 

人口動態 コロナワクチン

Wander Solarより引用

 

コロナによるとされる死者数は、直接死・関連死含めて1万6756人。

 

上図によると、4月から11月までの月別死亡者数は、コロナ死を除いても過去最大となっている。

 

以下のグラフでは、4月から11月にかけて多くの国民がワクチンを打っていったことが分かる。

 

偶然の一致だろうか?

 

2021年人口動態 コロナワクチン

NHK特設サイト 新型コロナウイルス」より引用

 

医療従事者は2021年2月17日から、高齢者の優先接種は4月12日から開始され、80代以上はほぼ全員が2回接種を終えている。

 

年齢別の死亡数を見ると、80代以上の死亡数が前年と比較して6万2223名増えている。

 

つまり、今回の「前年より6万7054人増」という死亡報告のほとんどは、2回ワクチンを打った80代以上の死で占められているということである。

 

2021年人口動態 コロナワクチン 高齢者死亡

「令和3年(2021)人口動態統計月報年計 結果の概要」より引用

 

ほぼ全員ワクチンを打っている80代以上の日本人が、コロナ死以外の理由で例年より大量に亡くなっている」という事実に対して、厚生労働省のワクチン分科会は「2021年の全死亡超過死亡の発生と新型コロナワクチン接種数の関係」という報告の中で、以下のようにコメントしている。

 

(考察)

  • 一般に、原因は結果に時間的に先行することが知られている(Bradford Hillの因果判定基準における「時間的関係性」)。
  • 一部の地域のサマリーだが、コロナ禍における超過死亡数の発生と、新型コロナワクチン接種数の間の時系列的な関係は説明が難しいと考えられる。
  • 現時点において、ワクチン接種が超過死亡の原因になるという学術的な検証を経た科学的根拠は他の国からも報告はない


(注意点とその他)

  • この超過死亡数の算出方法は、気温の急激な変化を始め、時間依存性が小さい環境因子等を考慮できていないため、それらが超過死亡の発生の有無、数、時期の推定に影響している可能性はある。
  • また、全死亡の超過死亡発生のトレンドを見ており、死因別のトレンドは見ていない。しかし、全死亡で超過死亡の発生していない時期に一部の死因で超過死亡が発生しているという報告は今のところほとんどない。
  • 一方で、2021年4月ごろから超過死亡発生が観測された地域では、第4波で新型コロナ患者がこれまでにない規模で急増したことで(ページ2、3の図下部)、医療システムが逼迫し、非感染者における救急医療や一般医療、他病院サービスにも影響を与えた可能性が報告されている。

 

要するに、

 

「2021年は例年にない気温の急激な変化が起きたり、医療システムが逼迫して助かるはずだった高齢者が助からなかったのかもしれないが、査読付きの論文で報告されていないので分からない」

 

ということである。

 

ちなみに、ワクチン接種後の死亡報告は1711名(2022年5月13日時点)に上るが、現時点では全てワクチンとの因果関係なしか不明とされている。

 

「よくわからないけど、高齢者を含め多くの人が亡くなっている」という状況でも、国はワクチン接種推進事業を中止するつもりはなく、既に4回目の接種が始まり、12歳未満の小児への接種も進められている。

 

ワクチン 死者数増

2022年6月4日 日経新聞より引用

 

3回目のワクチン接種は2021年12月1日から始まったが、今年に入り1月から3月の死亡数がかつてない数字になっている。

 

この間、気温は急激に変化していただろうか?致命的な医療システムの逼迫が続いていただろうか?

 

1~3月に国内の死亡数が急増したことが厚生労働省の人口動態調査(速報値)で分かった。前年同期に比べ3万8630人(10.1%)多い、42万2037人に上った。同期間に新型コロナウイルス感染者の死亡は9704人で、増加分を大きく下回る。コロナ以外の要因があるとみられるが詳しい原因は不明だ。行動制限などの影響がないか検証が急務だ。(2022年6月4日 日経新聞より引用)

 

行動制限で人が大量に死ぬとは思えないが、大手マスコミの一角としてワクチン接種を推進してきた日経新聞としては精一杯の表現なのかもしれない。

 

人流制限やワクチン接種は関係なく、昨年夏にデルタ株は尻すぼみするように収束したのに、国民の8割以上がワクチンを接種したにも関わらず、オミクロン株は一向に収束せず長期化しているのは何故か?

 

ワクチンを打っていない子どもが多いからだろうか。感染対策が甘いのだろうか。あるいは、オミクロン株の感染性が高すぎるのだろうか。

 

それとも、「ワクチンを打ったから」だろうか。

 

新型コロナウイルスに関する厚生労働省の新集計で、ワクチンを未接種の人より2回接種済みの人の方が陽性者になる確率が高くなったとのデータが示された。同省が外部からの指摘を受けて「未接種者」の集計方法を見直したのをきっかけに、40~49歳など約半分の世代で逆転現象が明らかになった。政策決定に関わる基礎データの一つだけに、専門家からは「なぜ接種者の方が感染しやすいのか国は詳細を調べて公表すべきだ」との声が出ている。(日経ビジネスより引用 赤文字強調は筆者によるもの)

 

自分が見たい現実しか見ようとしない人々は、ADE*1や抗原原罪*2の可能性に目を背ける。

 

それを認めたら、政治的死・社会的死に繋がるとでも考えているかのように。*3

 

 

過ちを認められない人々が作り出した空気の中で、積極的に、あるいは消極的に日本人はワクチンを受け入れた。

 

自己判断の出来ない認知症高齢者は、半ば強制的にワクチンを打たれた。

 

そして、戦後最大の超過死亡が発生した。

 

「大切な人を守るために*4

 

というスローガンの元に。*5

 

☆2023年4月12日追記

 

2022年の日本における超過死亡が、最大で約11万3000人に上ることが発表された。2021年の約6万7000人から倍増、という結果である。

 

2022年は2021年と比較して、気温の急激な変化が強かったのだろうか?また、医療システムは更に逼迫し続けていたのだろうか?

 

松野博一官房長官は6日午前の会見で、2022年の超過死亡が前年比で大幅に増加したとの推計について「近年の中では大きな数値」との認識を示した。その上で、新型コロナウイルスによる影響については、決定的な原因として断定するのは困難と語った。

国立感染症研究所などの研究班の分析によると、国内の死者数が例年の水準をどれだけ上回ったかを示す「超過死亡」について、22年は約4万7000人─約11万3000人の範囲と、21年の1万1000人─約5万人から倍増した。

新型コロナウイルスの流行が影響した可能性があるとされていることについて、松野官房長官は直接的や間接的な影響のほか、無関係な死亡も考えられることから「決定的な原因かを答えるのは困難」と述べた。

新型コロナウイルスのワクチン接種が超過死亡に繋がっているとのインターネット上での論調については、国内外の研究結果なども踏まえながら審議会で議論が行われているとの認識を示した。その上で、接種の継続についても「特段の懸念はないとの結果であった」と述べた。(REUTERSより引用)

*1:感染やワクチン接種によって形成された抗体によって、感染が促進されたり感染時の症状が悪化する現象のこと。

*2:既存の中和抗体が、新たな抗体の産生を阻害する現象のこと。

*3:厚生労働省のデータ集計に不備があり、一部の年代で2回接種者の方が感染していることが判明してもなお、元大臣は前言を撤回せず過ちも認めていない。

*4:一時は、NHKを含めほぼ全てのマスコミと自治体のワクチン推進スローガンとなっていた。ワクチン接種者も他者に感染させうることが明らかになってからは、いつの間にか「個人が重症化しないために」というスローガンに置き換えられた。

*5:2021年の死亡数は戦後最大、婚姻数は戦後最少、出生数も戦後最少。コロナ渦でGDPの下げ幅は過去最悪となり、女性や子どもの自殺者は過去最大となった。繰り返された緊急事態宣言やまん延防止策、そして半強制的ワクチン接種は、明らかに亡国の政策だったと言えよう。