鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

認知症サポート医フォローアップ研修に参加してきました。

サポート医となった医師をサポートする研修?

 
と思って参加してみたが、大体予想通りの内容であった。
 
認知症サポート医フォローアップ研修

症例提示→大変ですよね〜→多職種連携が大事ですよね〜

 
「そうですね」としか言いようがないこの流れ。
 
グループワークで問題症例を提示して、「ではどうすれば良かったのか?」をディスカッション出来れば良いのだろうが、講義形式だけではあまり益するところが無いように思う。
 

認知症サポート医は、かかりつけ医と連携して充実した認知症診療を

 
これもやはり「そうですね」としか言いようがない。
 
「では具体的にどう連携すべきなのか?」とサポート医は思っているのだが、目下努力目標に止まっている印象。

担当者会議参加を例にとっても、かかりつけ医を兼ねることが多い(と思われる)サポート医が、個別の事例の会議に出席するのは困難である。

ボトムアップで産まれたシステムではないのだな、と改めて実感。
 
 

成功事例や成功体験の共有こそ、皆が求めているものではないか?


認知症診療において著効例を経験すると、俄然やる気が出てくる。自身の著効例を共有することで、他の先生方も著効例を出しやすくなる。そして、出来れば失敗事例の共有もしたいところ。

「認知症は適切な処方、ケアでここまで良くなるんだ」というポジティブな空気まで共有出来るようになったら、そこからは具体的なスキーム作りも進めやすくなる。

「どうやったって認知症は良くならないでしょ?」というネガティブな空気の中からは、良いシステムは産まれようがない。

気を吐く実践医



認知症疾患医療センターである荘記念病院のセンター長である西脇先生が、そういう意味でとても迫力のある事例を出されていた。

医師会の研修でLPC


まさか、医師会の研修でLPC(レビー・ピック複合)の文字を目にするとは思わなかった。油断していた・・

LPCについては下記をご参考に。

 

www.ninchi-shou.com

 

参加された先生方が帰宅して、「LPCとは何ぞや?」と検索してコウノメソッドに辿り着くことに期待。

この時提示された症例は、荘記念病院で診断及び初期治療が開始となった後に、当方が引き継いでいる。

現在も週に2回、まずまずお元気でグルタチオン点滴に通っていらっしゃる。