鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

橈骨神経麻痺による下垂手(ハネムーン症候群・サタデーナイト症候群)。

 

久しぶりに経験したので御紹介。

 

下垂手

60代男性 左下垂手

 

以前から、朝起きた際に左第1指~第3指がしびれていることがたまにあったらしい。

 

すぐに回復していたのでこれまで病院を受診することはなかったが、今回は起床時から数時間経っても改善しないとのことで、脳梗塞を疑って来院された。

 

(診察所見)

 

  • 意識清明
  • 構音障害なし
  • Barreテストで左腕全体の下垂はないが、明らかに左は下垂手
  • 歩行はいつもと変わりなし
  • 左第1指と第2指背側のしびれ

 

今回を含め、これまでしびれを来した際には共通して、「左腕がベッドからはみ出て下にだらんと下がっていた」とのこと。

 

ちょうどベッドの端で、左上腕内側が圧迫されていたようである。

 

このようなエピソードを持つ下垂手であれば、俗に言う「ハネムーン症候群」や「サタデーナイト症候群」*1と考えて、まず間違いはない。

 

自然経過で回復するが、治療はビタミンB12製剤の内服が一般的である。

 

 

*1:女性に腕枕をした男性に起こる麻痺、ということから名付けられたようだ。