Record Chinaから。
www.recordchina.co.jp
韓国版のVSRAD?
研究チームは、2014年7月から3年にわたる研究の末、認知症の予測診断の技術核心の一つである「韓国人の標準脳地図」の作成に成功した。脳地図は65歳以上の男女約1000人の脳のMRI画像を基に、年齢別に脳の各部位の変形(萎縮)の程度を測定して作成。また、診断対象者の脳画像とその年齢の韓国人の標準脳地図を比較して、特定の部位の縮小または拡大が基準値を超えた場合、認知症発症の可能性を判断できる画像解析技術も開発した。(上記リンク文中より引用)
VSRADの韓国版ということらしい。
VSRADとは、アルツハイマー診断支援目的で開発された画像解析ソフトのこと。自分も参考にすることはあるが、「Z-scoreが〇〇ですので、アルツハイマー型認知症です。お薬出します。」などとはしていない。
VSRADについては、下記をご参考に。
xn--o1qq22cjlllou16giuj.jp
APOE4遺伝子とは?
研究チームはまた、認知症を誘発することで知られている「APOE4遺伝子ホモ接合型」が、韓国人には世界平均に比べて3倍以上発症の可能性を高めることを初めて確認した。韓国人の約20%がこの遺伝子を保有しているという。(上記リンク文中より引用)
APOE4遺伝子とは、コレステロールなどの脂質の輸送に関わるタンパク生成に関与する遺伝子のことで、アルツハイマー発症のリスク因子として注目されている。
APOE4は全人口の25~30%にみられる遺伝子型なので、韓国人の約20%が保有していることは不思議ではない。しかし、APOE4遺伝子ホモ接合型の韓国人が、世界平均に比べて3倍以上アルツハイマー型認知症発症の可能性が高くなる理由とは何であろうか。
エピジェネティックな引き金を引くのが食事を含めた生活習慣にあることを考えれば、彼の国の食事の特徴と言える「唐辛子の多用」がアルツハイマー発症に関与するのかと一瞬考えたが、真逆の結果を示す報告もあるので結局はよく分からない。
唐辛子が認知症と糖尿病に及ぼす効果とは?韓国の研究班の報告 - MEDLEYニュース | MEDLEY(メドレー)医療事典
VSRADにはないデータや知見が集まることに期待するが、同時に、このようなニュースが特定民族への偏見の醸成に繋がらないか、やや懸念する。