久しぶりに血糖測定実験をしたので御報告｡
BASE PASTAとは?
先日､Facebookで流れてきた以下の記事が目に留まった｡
basefood.co.jp
この記事で紹介されている男性は､実は自分の友人である｡
彼が糖質を制限しつつ様々な工夫をして35kgのダイエットに成功したということは知っていたのだが､
豪さん 噛んでると麺の味がちゃんとしますね。僕は和風で食べるのが好きで、よく食べるのは釜揚げベースパスタ。茹でてめんつゆとしょうがで食べます。あとは納豆をのせたり、焼きそば風にしたり。
こんなにバリエーションがあるんだったら飽きずにいけるんじゃないかと思って、この２週間、すべての食事をベースパスタに置き換えてみたんです。
ワタシ おお！！１日何食ですか？
豪さん ２食ですね。僕、朝は食べないので。昼は自宅にいるときは作りますが、外にいるときはベースパスタクイックを食べるようにして。で、結果としては、
ワタシ （ごくっ……）
豪さん マイナス５.５kg。
(上記リンクより引用)
これは初耳だったので､とても興味を惹かれた｡
BASE PASTAとは何か｡メーカーのサイトから引用すると､
BASE PASTA™（ベースパスタ）は1食で必要な栄養素が全てとれる、究極の簡単食。全粒粉の小麦やチアシードなど10種類以上の栄養豊富な食材が練りこまれた、世界初の完全栄養パスタです。
とのこと｡
｢1食で必要な栄養素が全てとれる｣とは､魅力的なフレーズである｡
パスタなので含有糖質量は当然多いはずだが､ビタミンやミネラルなどの必要な栄養素が十分に含まれているという謳い文句に誘われ､久しぶりに実験する意欲が涌き注文した｡
BASE PASTA(カップ麺タイプ)の栄養成分表
今回食したのはカップ麺タイプ(といっても生麺だが)のBASE PASTA｡
容器裏面に記載されていた栄養成分表示を以下に示す｡
1食150gでカロリーは459kcal｡三大栄養素の内訳は以下｡
- 炭水化物50.9g(糖質は42.9g)
- 脂質14.7g
- たんぱく質30.4g
糖質量は思ったほど多くはなく､たんぱく質の多さに驚いた｡
一般的なパスタ150gのカロリーは224kcalで､三大栄養素の内訳は
- 炭水化物42.6g
- 脂質1.35g
- たんぱく質7.8g
となっており､BASE PASTAは脂質たんぱく質含有量が飛びぬけて多いことが分かる｡
ちなみに､麺繋がりということで｢明星一平ちゃん 夜店の焼きそば｣を参考までに挙げておくと､1食135gでカロリーは607kcal｡三大栄養素の内訳は
- 炭水化物78.0g
- 脂質28.3g
- たんぱく質10.1g
であった｡
BASE PASTA実食後の血糖推移
午前の診療が終わってすぐに測定した食前血糖値は89だった｡
食べる前の空腹時血糖値は89
容器は一般的なカップ麺のそれと同じ湯切りタイプのもので､パックされた生麺をカップに入れて湯を注ぎ3分待ち､湯を切って付属のジェノベーゼソースを絡めた｡
もっちもちの食感
食感はかなり｢もちもち｣だった｡感想は後段に譲るとして､測定した血糖値を以下に示す｡
- 食前血糖 89
- 30分後115
- 60分後128
- 120分後102
含有糖質量が42.9gということは､2型糖尿病ではない自分の場合､理論上は43mg/dLの血糖上昇が起きる計算になる｡
外来が忙しく90分後の測定を逃してしまったのだが､120分後には102と下降傾向に入っていたことから､60分後の128という数値が血糖上昇のピークと考えて大体差し支えないだろう｡
まとめると､｢カップタイプのBASE PASTA1食で､最大39mg/dL血糖値が上昇した(と思われる)｣というのが今回の実験の結果だった｡
味は今後の改善に期待｡BASE PASTAがお勧めなのはこんな人
実際に食べて惜しいと感じたのは､ジェノベーゼソースが少し辛いこと｡そして､後日食べた濃厚海老クリームソースも､ちょっと濃厚すぎる印象だった｡これらは改良の余地があると思う｡
また､高用量のビタミンミネラルを練り込んでいるから当然ではあるのだが､蕎麦のような茶色の麺で味は複雑｡これは､食べやすさという意味では難点かもしれないが､パスタの具材を工夫することで解消は可能だろう｡
ところで､蕎麦を除いた麺や米は白いのが当たり前と思われがちだが､あれは精製(製麺･精米)の過程でビタミンやミネラルをそぎ落としていくから白くなるのであって､最初から白かったわけではない｡
健康を追求した結果ではなく､旨さを追求したら白くなったというだけのことである｡また､旨ければ健康ということでもない｡白い精製糖質は､旨いが故に容易に食べ過ぎに繋がるという弱点を持つ｡
白米の食べ過ぎによる｢脚気｣を例に挙げるまでもなく､精製糖質単独摂取では栄養として貧相になってしまうからこそ､おかずを併せなくてはならない｡
そのおかずとは結局はたんぱく質なのだが､ここに､BASE PASTAを選ぶ意義を見出すことが可能である｡つまり､BASE PASTAを食べるということは､｢主食と副食を同時に食べるようなもの｣ということである｡
インスタントに摂れる食品で､ここまでのビタミンミネラルとたんぱく質を含むものは早々ない｡特に30.4gのたんぱく質が魅力的で､これは卵5個分に相当する｡
高たんぱくなので当然､腹持ちが良い｡1食459kcalのBASE PASTAを昼に食べたら､｢夜はもういいかな｣と思えるぐらい腹持ちする｡
- 今のところ2型糖尿病ではない*1
- 忙しいために昼食がカップ麺やコンビニ弁当だったりが多い
- 糖質制限をしたいが､昼食がどうしても難しい
- 過食してしまう
- 無理のない健康的な低カロリーダイエットがしたい
- 空腹感に悩むことのないダイエットがしたい
- 食事のことであれこれ考えるのが面倒くさい
このような条件に該当する人であれば､BASE PASTAは試す価値があると思う｡
www.ninchi-shou.com
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☆やはり､腹持ちするようだ｡
www.gizmodo.jp