ライフワークは音楽鑑賞です(唐突)。
ロックよりの音楽を中心に、色々なジャンルを聴く。最近は頻度が減ったが、以前はHeavy Metalをこよなく好んで聴いていた*1。
高校時代、「メタリカの"Battery"で起床するか、それともメガデスの"Holy Wars"で起床するか」が、ちょっとした悩みであった*2。 メタル好きの40代の方々は、「そうだろうそうだろう」と頷いてくれると思う。
脳にとってはいいことが何もないヘッドバンギング
Autoblogから。
jp.autoblog.com
なかなか強烈(笑)
なぜ、人はメタルを聴くと頭を振りたくなるのか。脳や首にとって、何も良いことはないのに。
その理由はよくわからないが、多分「登山家は、そこに山があるから登る」みたいなものなのだろう(適当)。
おじいちゃんが聴いていたのは、 メタリカの2nd Album「Ride The Lightning」収録の"For Whom the Bell Tolls"。メタリカのライブでは、定番中の定番曲である。
在りし日のクリフ・バートンの姿に涙。
気持ちよくヘッドバンギングのできる、ミドルテンポの曲である。しかし、そのテンポの影響か、バング一発あたりの頭の振り幅はかなり大きくなる。
一方、高速な曲におけるヘッドバンギングでは、バング一発あたりの振り幅は小さくなる傾向にある。大きくバングしていては、次のバングに間に合わない。急がなくてはならない。
どちらが気分が悪くなりやすいかというと、個人的には高速曲でのヘッドバンギングである。高確率で頭痛をきたすし、頭を振るのに一所懸命で呼吸がおろそかになるため酸欠をきたし、気が遠のくことすらあるので要注意。
ご興味を持たれた方は、試しに以下の曲でやってみよう。在りし日のジェフ・ハンネマンに涙。
ヘッドバンギングで架橋静脈が損傷するかもしれない
当ブログは認知症ブログなので、今回の話題から慢性硬膜下血腫に結びつけて考えてみたい。
慢性硬膜下血腫とは、俗に「手術で治る認知症」と言われる高齢者に多い病気である。
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脳と、脳を保護する硬膜という膜の間に、古い血液がたまって脳が圧迫される。そのことで、頭痛や麻痺、場合によっては認知症様症状を呈することがある。
(「気ままに好きをさがして」さんより引用)
頭部打撲後にジワジワと溜まってくることが最も多いのだが、ぶつけていなくても起こすことがある。それは、上記図のように、加速損傷で脳の表面と硬膜を繋ぐ「架橋静脈」という血管が損傷してしまうからである。
今回紹介したおじいちゃんのヘッドバンギングは、一発当たりの振り幅がかなり大きい。
力学的にはかなりの加速度が加わっていると思われ、加速損傷をきたしやすいのではないだろうか。もっと小さい振り幅で頼むよ、おじいちゃん。
「頭をぶつけなければ大丈夫でしょ?」と思われる方がいるかもしれないので、1例を挙げてみる。
「頭はぶつけていないが、転倒したので念のために受診」した90代女性の頭部CTを、以下に示す。
この時点で既に、右円蓋部にはうっすらと血腫を認める。だが、左円蓋部には何も溜まってはいない。
1ヶ月後に、右に傾くとのことで再診した際の頭部CTが以下。
右円蓋部の血腫は消退していたものの、左円蓋部で慢性硬膜下血腫形成を認めた。
頭をぶつけていなくても、慢性硬膜下血腫は高齢者では起きうる。ちなみにこの方はその後、治療は無事に終えている。
日本人高齢者でHeavy Metalを聴きながらヘッドバンギングしている人は絶無だろうが、アメリカでは結構いるのかもしれない。
それはひょっとすると、アメリカにおける慢性硬膜下血腫の発生率に影響しているかもしれないので調べてみようかと一瞬考えたが、そんなことを研究している者がいるはずもないと思い直し、日課のヘッドバンギングをこなす作業に戻った。
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