グルタチオンとの組み合わせは?
ネットでこのような記事を見つけた。
www.cbnews.jp
長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)とは、
Wikipediaによると
このような遺伝子。最近マスコミでもよく取り上げられるようになってきた。
このニュースの中で、
その結果、通常のマウスでは認知機能障害が起こっていたが、サーチュイン遺伝子発現マウスでは認知機能が正常に保たれていた。原因を探るため、脳血流を測定したところ、サーチュイン遺伝子発現マウスは頚動脈を細くしたにもかかわらず、脳血流がほとんど減少していないことが判明。血管を拡張させる物質(一酸化窒素)を合成する酵素が活性化した状態で保たれ、脳血管が拡張していたため、脳血流の維持につながっていた。
一酸化窒素(NO)は血管を拡張させるが、同時に有害なフリーラジカルの側面も持つ。
脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血により器質的なダメージを負った結果の疾患であることを考えると、既に脳血管性認知症の方の脳血流を増やすことが、認知症症状改善に繋がるイメージはあまりない。次の脳梗塞を予防する意味合いは大きいのかも知れないが。
この研究は、脳血管を拡張させなかったマウスは認知力が落ちた(恐らく脳梗塞を発症したということか)が、拡張させたマウスは脳血流を保っていた(認知力が落ちなかった)という内容。
当たり前と言えば当たり前だが、ポイントはサーチュイン量が2〜3倍になると、一酸化窒素の発生量が増えて、その結果脳血管が拡張する、というところなのだろう。
ただ、一酸化窒素(NO)の増加により、脳血流が増えるだけでは無く、パーキンソニズムが発現したりなど、負の側面もありそうな気がする。
グルタチオンが、NOなどのフリーラジカルをキャンセルする効果でパーキンソニズムに良い効果をもたらすことを考えると、
グルタチオン投与+サーチュイン遺伝子賦活
このようなことが可能になれば、認知症治療においてブレイクスルーになる気がした。
NOをキャンセルしたら血管拡張はどうなる?という点を解決していない妄想レベルの話ではあるが。
この分野は相当に奥が深く、面白い。