認知症の病型について
毎度毎度の定義から。
これを上位概念として、実際の認知症の種類は
種類というよりは、「鑑別診断にあがるもの」と言った方が適切か。
他にもtreatable dementiaに分類されるものは、
- 電解質異常(ナトリウム異常など)
- ビタミン不足
- 甲状腺機能低下症
- 薬物の影響
などなど、挙げていけば相当な数となる。
認知症と言われていた方が、睡眠薬の減量で「普通」になったというのは良くある話。クスリは「効き過ぎ」もあるので注意が必要。
一般的には、認知症の代名詞と考えられているのは「アルツハイマー型認知症」ではないかと思うが、最近では
- 脳血管性認知症(VD)
- レビー正体型認知症(DLB)
- 前頭側頭葉変性症(FTLD)
この辺りも知られるようになってきた。
一昔前は、いわゆる三大認知症として
こういうグラフが紹介されていた記憶がある。
ちなみに、自分の経験では
今のところこのような感じ。少し前のdataだが、母数は85名。
あくまでも「現時点で」という留保がつくものの、「純粋なアルツハイマーは世間で言われているよりは少ないのでは?」、という印象を持っている。ただ、来院された時点で既に複数の認知症疾患を合併している方も多いので(こういう方はmixで分類した)、もしも患者さんを早期にpick upしていくことが出来るのなら、ADの数は増えていくのかな?とも考えている。
グラフは適宜更新していく予定。今回はこれで終了。