先日、Amazonの購入履歴を遡ってみたところ、2011年8月に江部先生の本を購入していたことが分かった。
ということは、糖質制限を始めて7年目に入ったということになる。

糖質制限を始める切っ掛けになった本
この書籍はその後、版を重ねてリニューアルされているようだ。
江部 康二
東洋経済新報社
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なぜ糖質制限を始めようと思ったのか?
糖質制限を始める切っ掛けになったのは、
- 自身の体重増加
- 糖尿病治療の成績向上を狙って
この2点だった。
体重増加が気になり糖質制限
糖質制限を開始する前の体重は73kgであった。ちなみに身長は183cm。
これはBMIに換算すると21.8なので、数値的には最も無理のないバランスのはずである。
しかし自分は、とある事情で歩行に難があるため、73kgの体重では足腰に痛みが出てしまうのである。実際、50kg後半で過ごしていた大学生時代は足腰への負担感は少なかった。
大学を卒業して働くようになり年齢が30代に入ると、新陳代謝の衰えや慢性的な運動不足がたたってか、徐々に体重が増えていった。そして、73kgに到達した時点で「このままではいけないな・・・」と考えて、糖質制限を始めた。
江部先生の提唱する3パターンの糖質制限方法のうち、自分は最初からスーパー糖質制限で開始した。
- 【スーパー制限】三食とも主食は摂らない。
- 【スタンダード制限】朝と夕は主食抜き。
- 【プチ制限】夕食だけ主食抜き。
スーパー制限はストイックな人向け。
スタンダード制限は、朝と夕は出来るが昼の糖質制限が難しいサラリーマン向けで、プチ制限は「夕食だけ糖質を抜いてみよう♪」と気軽に始めたい人向け。勿論、主食以外のお菓子や清涼飲料水などの糖質量もカウントされるので注意。
以下は江部先生のインタビュー記事。ご参考までに。
「糖質制限でも痩せない!」にはこう対処せよ | 健康 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
開始1ヶ月で3kg程、1年後には12~13kg程の減量に成功し、現在まで
【朝食は摂らない・昼食は軽め・夕食にガッツリ】
というスタイルでのスーパー制限を継続中である。
体重はおおむね60kg前後をキープしており、体脂肪率は長らく1桁である。
糖尿病治療の成績向上を狙って糖質制限
市中病院の脳神経外科医は、脳卒中を診る機会が多い。
脳出血、脳梗塞、くも膜下出血を併せて脳卒中と呼ぶが、脳卒中で病院に運ばれてきた方は大体、高血圧症や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病を合併していることが多い。
なので、脳神経外科医は脳卒中の治療を行いつつ、生活習慣病の治療も同時進行で行うわけだが、HbA1cのコントロールは良いのに脳卒中を再発してしまう方をしばしば経験するうちに、血糖下降薬とカロリー制限一辺倒の糖尿病治療に限界を感じるようになっていた。
そこで新たな手法を求めて情報収集している時に出会ったのが、上記で紹介した江部先生の本だった。
ちょうど自身の体重を落としたいと思っていたこともあり、「まずは自分で糖質制限を実践してみて、良さそうなら患者さん達に勧めてみよう」と決めて実践したところ、体重だけにとどまらず、種々の採血パラメータの改善まで得られたため、その後は自信を持って患者さん達に勧めるようになった。
2017年12月の採血結果
以下に示すのが、先日(2017年12月)の採血結果である。ちなみに、採血を行ったのは午前10時頃で、最終の食事は前日の8時頃であった。

採血結果①
AST/ALT乖離こそないが、ASTとALT、尿素窒素は基準内低値である。病的とまでは言えないが、タンパク摂取をもう少し増やすことと、腸内環境の見直しが必要かもしれない。
ALP(アルカリフォスファターゼ)も低い。
ALP低値は糖質制限開始以前からの傾向である。亜鉛関連酵素なので、亜鉛低値を疑って以前調べたことがあったが、全く問題はなかった。今は、毎日30mgの亜鉛サプリメントを内服中だが、数値上あまり変化はない。ALPはマグネシウム関連酵素でもあるため、マグネシウム摂取が足りない可能性はありそう。*1
尿酸値は、糖質制限開始後に9.2mg/dlまで上昇したことがあったが、以降は大体5~6で安定している。
ちなみに、痛風発作を起こすとして目の敵にされやすい尿酸だが、体内では最強の抗酸化物質として働いている。高すぎるのは問題だが、低すぎるのも「抗酸化力が不足している」ということなので問題である。
尿酸値が3mg/dl前後の方は、積極的にビタミンC(これまた強力な抗酸化物質)を摂取した方がよい。

採血結果②
空腹時インスリンは3.7μU/mlと低い。これは、低インスリンをキープしたい自分にとっては好ましい数字である。総ケトン体は1491μmol/lと明らかにケトーシスだが、気分が悪いこともなければ意識障害を起こしてもいない。
アルブミンは4.7で十分、ビタミンDも78.1と問題なし。

採血結果③
中性脂肪とHDLコレステロール、LDLコレステロールのバランスは問題なし。
以前は空腹時血糖は60~70台が多かったのだが、今回は90mg/dlとやや高めだった。HbA1cは5.0%。これまで大体4.7~5.2%で推移している。
フェリチンは216.8ng/mlで十分であった。
「中長期的には糖質制限は危険である」のなら、今の自分は危険な状態なのか?
「中期的には~」とか「長期的には~」と言った場合、どれぐらいの期間を指してそう呼ぶのか明確な基準はない。
6年間スーパー糖質制限を継続して7年目に入った訳だが、これは自分の基準では既に「中期的」を超えている。
現在のライフスタイルを列記すると、
- 朝食は摂らず、昼食は軽めに、夕食はガッツリ
- 晩酌は缶ビール一本、焼酎お湯割りでコップ2杯程度
- 夜は10時頃に自然就眠、朝は4時30分に自然起床
- 高い負荷量の運動は一切なし、骨格筋量は31~33%で推移
このような感じ。運動が大きな課題である。
実験的な意味合いも含めてだが、各種のサプリメントは積極的に摂取している。ビタミンC6~10g/day、B-complex50~100mg/day、E(d-αトコフェロール)400IU/dayを基本サプリにしている。
Eは、Cのサポート及び過酸化脂質対策として内服している。B内服で疲れにくさを、C内服で明らかな風邪予防効果と風邪症状改善効果を実感している。
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「風邪かな?」と感じた時には、ビタミンC摂取量を20g/day近くまで増やし、早期終熄を図っている。
その他、強く眼精疲労を感じた時にはアスタキサンチンを使用している。
サプリメント摂取については、いずれ別記事で書いてみたい。
まとめ。
糖質を制限するようになって感じているメリットは以下。
- 睡眠の質が抜群に良くなった
- 日中、特に昼食後の眠気というものを感じなくなり、仕事が捗るようになった
- 血糖値の乱高下が無くなったからか、以前よりも感情の起伏が穏やかになった
- 体重が軽くなったので、足腰への負担が減った
ほぼメリットしかないが、唯一デメリットを挙げるとすれば、断熱材としての皮下脂肪を脱ぎ捨てたことにより寒さに弱くなったことぐらいであろうか。
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