鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

偶然の産物。アリセプト+レミニールの同時処方が著効していた、レビー小体型認知症+特発性正常圧水頭症の方。

 

現在保険で認可されている抗認知症薬は4種類ある。

 

  1. アリセプト
  2. レミニール
  3. リバスタッチパッチ(イクセロンパッチ)
  4. メマリー

 

1~3はAchE阻害剤(アセチルコリンエステラーゼ阻害剤)で、4のメマリーだけ作用機序が違う。 1+4、2+4、3+4という処方は可能だが、1+2のように、AchE阻害剤同士の併用は保険上認められていない。

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インフルエンザの感染拡大を抑える工夫について。

 

娘が熱発したので、簡易インフルエンザ診断キットで調べてみたところ陽性であった。

 

インフルエンザA陽性

 

その翌日に妻が発症し、更にその翌日に自分が発症するという、典型的な家族内感染となったのだが、幸いにも自分が罹患したタイミングは週末であったこともあり、仕事への影響は最小限に抑えられた(ハズ)。また、自分も妻子も回復のスピードは早かったのは不幸中の幸いであった。

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インフルエンザウイルスが、診断キットで検出されなくなるまでの期間について。

 

先日、インフルエンザに罹った。

 

はっきりとインフルエンザと診断されて学校や仕事を休んだ記憶はないので、ひょっとしたら人生初だったかもしれない。

 

簡単に、今回の経緯を時系列でまとめる。以下の写真は、診断キットで自分のウイルス排出具合を確認したものである。

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自分にとって理解困難な対象を、病気認定して済ませてしまおうとしていませんか?

 

数年前に、とある講演会で座長を務めたのだが、その時の演者が自信たっぷりにこう言い放っていた。

 

  今あるエビデンスに基づくと、抗認知症薬は可能な限り速やかに最高量まで増量した方が、認知症の進行抑制効果が出ている。少量投与ではそのようなエビデンスはない。エビデンスに基づく医療をするのであれば、規定量まで増量することが大事である。

 

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警察と認知症患者さんの狭間で考えること。

 

先日、ある患者さんのことで警察から照会があった。

 

詳細は省くが、法に触れる幾つかの行動があったとのこと。

 

その患者さんは、長谷川式テストが10/30で遅延再生は0/6。時計描画は可能であったが、透視立方体模写は不可。頭部CTでは萎縮の左右差を認めた。

 

その他、日常生活における被刺激性の亢進を窺わせるエピソードや、質問に対する極端な考え無精、診察室内での不機嫌ぶり、診察室からの立ち去り行動などから、脱抑制型のbv-FTD(行動異常型-前頭側頭型認知症)、つまり"ピック病"の可能性を考えた。

 

照会に訪れた警官から尋ねられたことは以下。

 

  1. 認知症なのか?
  2. 治療はどうするつもりか?
  3. 責任は問えるのか?

 

それぞれについて、当方がどのように説明したかを以下に書いてみる。

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糖質制限を認知症治療の中心に据えることが出来たら、治療は捗るだろうなぁという夢想。

 

病気の根本治療とは、病気の原因を取り除き、現在悩んでいる症状を消失させることである。

 

そうすると、アルツハイマー病のような変性疾患の根本治療とは、病理学的組織変性を修復し、同時に記憶障害や失行などの中核症状を改善させることとなる。これは事実上不可能なことのように思う。

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