鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

【症例報告】期間限定の漢方使用と果物摂取中止で、頭痛そのものが殆ど消失した方。

今回紹介するKKさんは、60代前半の女性。

 

若い頃からの片頭痛持ちで、鎮痛剤と縁が切れないとご相談があった。片頭痛は加齢とともに和らいでいくことが殆どで、60歳を過ぎてもまだ片頭痛に悩まされているという方は、片頭痛以外の頭痛の可能性について検索する必要がある。

 

KKさんには片頭痛の要素がまだ残っていたので、呉茱萸湯で対応を開始した。加えて、天候左右性の頭痛もあったので、これは五苓散の屯服で対応するようにした。

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ビタミンCについて。

 

健康のためにビタミンCを積極的に摂取するようになって、3年ほど経つ。

 

インフルエンザが大流行している今は、おおよそ6g~8g/dayの摂取量である。外来が立て込んできてストレスフルになってくると、更に2g~3gを追加で摂取している。

 

血中濃度を1とすると、脳には20、白血球には80、副腎には150のビタミンCが存在すると言われている。これは、それらの臓器では特にビタミンCが必要とされていることを意味している。

 

「ビタミンCは水溶性ビタミンだから、摂ってもしばらくしたら尿に出ていくので大量摂取は意味がないのでは?」と聞かれることがあるが、副腎にも白血球にも脳にも十分な量のビタミンCを届けるのに、推奨量(RDA)の100mgでは間に合わない。

 

水溶性で貯蔵が困難だからこそ、一度に大量摂取ではなく、間欠的に十分量の摂取が望ましいと考えて実践している。

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娘さんからの一報で、手術を回避出来た男性。

 

先日、ある患者さんの娘さんから当院に電話があった。

 

「先ほど父が転倒して頭を怪我したとのことで、〇〇病院に救急搬送されたみたいです。私はいま出先にいて詳しいことは分からないのですが、〇〇病院の先生から電話で『急性硬膜下血腫を起こしているから、緊急で手術が必要だ』と言われました。」

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【症例報告】主介護者の怪我で施設入居後。一気に廃用が進んでしまったレビー小体型認知症の方。

 

今回紹介するのは、レビー小体型認知症の方(OHさん)。かなり遠方からではあったが、熱意のあるご家族にサポートされて通院を重ねた結果、3ヶ月ほどで上手くまとまった。

 

しかしその後、主介護者である奥さんの怪我を切っ掛けに施設入所を余儀なくされた。そこで、車いす生活を半ば強制された結果、一気に廃用*1が進んでしまった。 

 

このようなことは、しばしば経験する。

 

表向きは「安全上の配慮」だが、大方は「ただでさえ少ないスタッフで切り盛りしているのに、自由に動き回られては大変」という理由で、患者さん達は車いすに乗せられてしまう。 これは、病院だろうが介護系施設だろうが同じである。

 

預けざるを得ない家族の事情、スタッフが少なくても現場を回さなくてはならない施設の事情などあるにしても、せめて「落ち着いたように見えるが、それは環境に慣れたからではなく、廃用が進んだからではないか?」という視点は忘れずにいたいものである。

*1:安静を保ちすぎた結果、心身機能が低下してしまうこと。高齢者の場合、短期間で廃用が進むことがしばしばある。

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