鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

【症例報告】50代女性。3ヶ月の糖質制限で5kg減量し、各種採血パラメータも改善。

今回紹介する50代の女性は、健康診断で常に高血圧や脂質異常、糖尿病、肝機能異常などを指摘されていた方である。 出産後に体重が20kg以上増えたとのことだが、初診時の体重は76.6kgだった。 ダイエットのために運動に取り組もうとしても、この体重では膝や腰を痛め…

発達障害サプリメント、「カーミン」について。

認知症サプリメントのフェルガードやMガードを発売しているグロービアが、2019年4月に発売した「カーミン」というサプリメントを紹介する。 一粒の大きさは、約8mmと小さく飲みやすい。ほんのりレモン風味。 カーミンとは? カーミンは、「フェルラ散」と「αーGPC」という…

【症例報告】不眠を伴う夜間せん妄時の対策について。

今回は、度重なる入院を切っ掛けにせん妄のスイッチがonになってしまった80代後半の女性を紹介する。 熱心な娘さんと細かいやり取りをしながら、介入74日目の外来で一定の評価を頂いた。結論を先に書くと、「テトラミド4mg」に辿り着くまで74日かかった、ということ…

朝の風景。

クリニックまで車で通勤する道すがら、目に留まり記憶に残る人たちのこと。 まず目に飛び込んでくるのは、ゴミ出しをしている80代女性。5年前に、僕が手術をした方だ。 www.ninchi-shou.com ドネペジルを10mg投与され徐脈となり、意識消失を起こしたその女性が救急…

【症例報告】記憶力低下を主訴に受診した発達障害の女性。鉄補充にて改善。

40代女性のOMさんは、物忘れを主訴に外来を受診した方である。 話を伺う限り、恐らく親が発達障害で結婚相手も発達障害、OMさんの子も発達障害と思われた。この見立てについては、OMさん自身も「やっぱり・・・」と深く同意していた。 親や結婚相手、そして子の発達特性を…

夫に心を閉ざした妻。

Fさんは70代の女性である。 「数分前の記憶が抜け落ちる」、「同じものを何度も買ってくる」という訴えで、夫に伴われてもの忘れ外来を受診した。 多少の自覚はあったものの本人は困っておらず、「困った困った」と言い募っていたのは夫だった。

【症例報告】コンサータで眠気が減り、仕事の能率も向上した20代男性。

Kさんと同じ職場で働くAさんは、Kさんが発達障害に違いないと確信していた。 Aさんや周囲のスタッフは様々な提案や指導をKさんに行ってきたけれども改善がなく、職場全体が困っていた。 そこでAさんは、職場が困っている彼の特性や仕事ぶりを列挙した情報提供書を…

責任と分別。

世の中には、健康や病気に関する様々な情報が溢れている。 何も気にしていないという人は恐らく少数で、多くの人が何らかの健康情報を耳にしては試し、上手くいったり失敗したりしながら日々生きている。

【症例報告】頭部CTは前頭側頭型認知症的で、長谷川式スケールはアルツハイマー型認知症的。診断は・・・。

今回紹介するUAさんは、パッと見の印象と、長谷川式スケールから受ける印象、そして頭部CTから受ける印象がそれぞれ乖離していたという、やや珍しいケースである。 認知症の臨床的表現型は「パッと見」にかなり現れると思っているので、初見の印象は大切にしている。 …

【症例報告】突然せん妄を起こした90代の男性に行った治療。

1ヶ月前のある日の夜から突然、おかしなことを言いながら毎晩家の中を膝行って徘徊するようになった90代の男性MTさん。 頭部CTを行ったところ、脳梗塞痕を多数認めた。

主介護者の無慈悲な一言。

病気を切っ掛けに、外出しなくなってしまったAさんを紹介する。 家に引きこもり、日がな預金通帳を眺めているうちに「俺の預金がこんなに少ないはずはない。誰かに盗られたに違いない!」と妄想を抱き、ついには銀行に怒鳴り込むようになった。 何度か警察沙汰にもな…

「アルツハイマー型認知症の治療薬、アデュカヌマブの治験中止」というニュースに感じた既視感。

アリセプト発売が1997年、リバスタッチパッチ、レミニール、メマリーが日本で発売されたのが2011年。 未だに、新たなアルツハイマー型認知症の治療薬は世に出てこない。そして先日、期待されていたアデュカヌマブの治験中止が発表された。

【症例報告】栄養療法併用で約3年間経過を追ってきた意味性認知症の方。

今回紹介するHTさんは、約3年間経過を追っている意味性認知症の方である。遠方から来院されるのだが、途切れなく今でもお付き合いが続いている。

【症例報告】認知症になっていくか分からない曖昧な状態を、曖昧なまま経過観察していく難しさ。

今回は、通院から1年ちょっとで来院が途絶えてしまった方を紹介する。 ADLは自立しているが、特に強い病識を持っているわけではないMMさん。ただし、奥さんは今後について漠然とした不安を感じていた。 奥さんの想いにMMさんが引きずられる形で通院が始まったが、結…

【症例報告】FTD(前頭側頭型認知症)へ移行するのかどうか、経過観察中の70代男性 。

診察していて受ける印象はATD(アルツハイマー)だが、頭部CTでは脳萎縮の左右差が明瞭でFTD(前頭側頭型認知症)を気にせざるを得ないという、ちょっと悩ましいKWさんをご紹介する。 画像所見よりも臨床的表現型を優先させる方針で普段診療しているが、脳萎縮の左右…