厚生労働省から、メマリーに対する添付文書改訂の通告があったようだ。
認知症薬メマリー、横紋筋融解症の恐れも- 厚労省、添付文書改訂の周知を | 医療介護CBニュース
2012年4月以降、同剤の投与後に、骨格筋の細胞が融解したり、壊死したりすることによって筋肉痛や脱力感などを生じる横紋筋融解症の関連症例が国内で6例確認され、このうち、5例が同剤との因果関係が否定できなかった。
横紋筋融解症とは?
以下、Wikipediaより引用。
横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう、英: rhabdomyolysis)は、横紋筋細胞が融解し筋細胞内の成分が血中に流出する症状、またはそれを指す病気のこと。 重症の場合には腎機能の低下を生じ、腎不全などの臓器機能不全を発症し、死に至る場合もある。
筋肉が痛んでしまい、その結果有害成分が血中に流れ込んで、様々な臓器、特に腎臓に重大な影響を及ぼす可能性がある病気のこと。
高齢者の場合には、自分で症状に気づけない可能性があるので注意が必要であろう。
- メマリーが始まって、なんとなく身体が痛い、だるい。
- おしっこが血尿のような色をしている。
このような場合には、横紋筋融解の可能性を疑ってすぐに病院を受診。採血をしてもらった方が良いだろう。特に夏場は脱水を起こしやすいので、あっという間に重症化してしまう危険性はある。
スタチンと併用している方は、特に注意が必要
横紋筋融解の副作用で有名なのは、コレステロールを下げる薬であるスタチン。以下に薬剤名(先発品)を挙げておく。
- リピトール
- クレストール
- リバロ
- ローコール
- リポバス
- メバロチン
など。
これらを内服している高齢者にメマリーが処方された場合には、
足がつらないか、筋肉痛がしないか、身体がだるくないか
に十分気をつけておいた方が良いだろう。
ちなみに、自分の患者さんでは今のところメマリーで横紋筋融解を起こした方は幸いにしていない。
www.ninchi-shou.com