自立生活可能な前頭側頭葉変性症の方
診断をつけて、かかりつけにバトンタッチも大事。というより、全てを自分の外来でフォローするのは困難である。
(記録より引用開始)
初診時
脳梗塞後のフォローを兼ねて、認知症の診断をつけて欲しいと紹介。
明らかな麻痺の左右差なし
表情は穏やか
独居ADL自立
rigidなし
HDSR10点
遅延再生1点
数字関係0点
ピックスコア4.5点
利き手、右手で左肩OK
ことわざはオウム返し
感情失禁なし
抑うつ傾向なし
MRIは基底核の陳旧性梗塞以外に、左側頭葉極の有意差をもった著明な萎縮あり。
HDSR低得点にも関わらずADLは自立。SD(意味性認知症)を最も考える。
独居なので、パッチは無理。内服はしっかり出来ており、目立ったBPSDはない。
少量レミニールの開始、維持を紹介元に提案。
(引用終了)
脳梗塞後=脳血管性認知症?
脳出血や脳梗塞を起こした方が認知症症状を呈した場合、それが全て脳血管性認知症というわけではない。
単独の認知症疾患としてよりは、むしろ「他の認知症の増悪因子」として重要視していた方が良いと考えている。
アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症の方が急激に悪化した場合、「微小梗塞を起こしたのではないか?」という風に。
今回はこれで終了。