脳の萎縮と石灰化、DNTCとの関連はあるのだろうか?
それはそれは怒りっぽい患者さんだった。
高血圧とてんかんで3年間経過をみてきたが、毎回スイッチが入ったように外来で怒鳴りちらし、その後ケロッとしている姿が印象的だった。
以前の投稿で少し書いたDNTC。
www.ninchi-shou.com
DNTC(石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病)。進行すると、ピック病と似た症状を呈すると言われている。
この方で気になる症状は怒りっぽさ。しかも瞬間的ですぐにケロッとする。
この辺りになんとなく「ピック感」を感じ、過去画像を探してみたら7年前のCTが残っていたので比較してみた。
7年の経過で、わずかだが左基底核に石灰化病変が出現していた
7年間見続けてきた訳ではないが、3年の経過でも怒りっぽさは増してきていた気がする。
知能検査などしようものなら怒り出すことは確実だったので、長谷川式テストをすることはなかった。ADLなどは完全に自立。仕事もしている方だった。
この時点で家族や本人が困っていることもなく、従って当方からの介入の必要はないと考えていた。
ただ、
将来ピック化してきたら、少量ウインタミンを開始
とだけカルテに書いておいた。この記載が役立つ日が来るのかは、分からないが。