製薬会社と研究者の癒着
J-ADNIに関わっているのはエーザイだけではないが、このニュースを読む限りではエーザイがやらかしたのではないか。東大教授の残念ぶりは言うまでもない。
(J-ADNIホームページより引用)
「J-ADNI 臨床研究(アルツハイマー病の克服をめざす全国規模での臨床研究)」をご存知ですか?
物忘れを初期症状として、徐々に脳の機能が衰えていくアルツハイマー病は、高齢化社会を迎えた日本においても、その患者さんの数が増加の一途を辿っており、治療薬開発に大きな期待が寄せられています。
J-ADNI 臨床研究ではアルツハイマー病の治療薬開発に欠かせない病気の進行過程を忠実に示す客観的な評価法の確立を目指しています。客観的評価法が定まれば、将来、アルツハイマー病の早期診断、予防、そして治療薬のスムーズな開発に繋がる非常に意義のある臨床研究です。
(引用終了)
自分の感覚を信用するしかない
製薬会社も営利企業である以上、利潤の追求は当たり前のこと。特に、創薬には莫大な投資が必要であり、その回収のために新薬の上市後は売り上げupに必死になるのもしょうがない。
特に認知症については、日本のみならず世界的な関心が高まっており、ここで画期的な新薬開発に成功したら莫大な利益が期待できるだろう。
そして、画期的な研究を主導した教授には名声が待っていることだろう。
ただ、薬を処方する末端の我々としては
有効だというこのデータは、いじられているかもしれない
と疑ってかかった方がよさそうだ。
「製薬会社の言うには〜」、「東大の先生が言うには〜」は、こういうニュースが立て続けに出てくると、もはや信用できない。
自分の頭で考えて、その結果得られた良い感覚(患者さんに良いことがあった)、悪い感覚(副作用が出た)を信用しながら、慎重に処方経験を重ねていくことが大事ということだろう。