危機感の共有が必要
先日NHKスペシャルで大きく取り上げられた、上記ニュース。
結婚記念日に再開できたことを美談として前面に押し出す報道もあったが、それよりも
「これは他人事では無い」
という危機感を、社会全体で共有出来るかどうかが重要。
- 自分は先々大丈夫だろうか?
- 自分の親は?
- 自分の祖父や祖母は?
報道に出てくることは、当然だが氷山の一角に過ぎない。
どのデータを信頼したら良いのか?
2012年に出ていたこのデータ。
これでも大変な数だが、昨年6月には
厚生労働省研究班の調査によると、「65歳以上の高齢者のうち、認知症の人は推計15%で、平成24年時点で約462万人に上る」という。
加えて「認知症になる可能性がある軽度認知機能障害(MCI)の高齢者も約400万人いる」と推計している。
(厚生労働科学研究費補助金 認知症対策総合研究事業,研究代表者 朝田 隆「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」平成23年度~平成24年度総合研究報告書.平成25年6月1日発表より)
という衝撃的な発表が成された。
これを受けて、NHKは
認知症800万人時代到来
と報道するようになったのだろう。
しかし、グラフで示した2012年の「厚生労働省」の発表と、その次に提示した2013年の「厚生労働省研究班」の発表に、数の乖離がありすぎるように思う。これをそのまま信じるとしたら、2年間で160万人認知症患者が増えたことになる。
こういうデータは政策決定にも利用されるはずなので、これが発表されたタイミングが昨年6月であることから、「今後の更なる消費税増税の理由として使うためのデータ操作ではないか?」などと勘ぐってみたくはなる。
それにしても、「800万人」とは・・・
誰もがいつかは辿る道
日本人の平均寿命は、男性が約80歳、女性が約86歳である。
上記統計に従えば80歳を超えたら、5人に1〜2人は認知症となる。認知症が他人事ではなくなる時代が、もうそこまで来ている。
アルツハイマー病を発症するまでには、約20年の潜伏期間があると言われているので、今の40代や50代の方達への認知症予防に関する啓発は必要であろう。
それでも、認知症を確実に予防することは困難であり、結局は「いつか皆が辿る道」と思うしかない。そして、だからこそ他人事ではないのである。
ここからの20年は、試練の時代となるだろう。