もう何度目かのスライドだが、便利なので今回も使用。
認知症の定義
定義は定義として、では実際の認知症の症状にはどういったものがあるのだろうか。
認知症の中核症状と周辺症状
認知症は、まず中核症状と言われる
このような症状から始まり、その結果
これらの周辺症状が出現すると考えられている。
自分の外来では「認知症=記憶力低下」と考える人よりも、「認知症=徘徊したり怒りっぽくなったり」と考える人が多い印象である。これは、「中核症状と周辺症状、どちらの症状がより大変か」という問いに対する漠然とした答えのような気がする。
どういうことかというと、患者さん(正常、そして軽度認知機能障害の方を含む)は「記憶力が悪くなったら大変だ」と考えるが、家族は「徘徊されたり凶暴になったら大変だ」と考える傾向にあるのでは?、ということである。
認知症の治療とは
色々な考え方はあるだろうが、自分の場合には上記の様な理由で、まずは周辺症状の改善を目指している。これが上手くいったら、中核症状に対する処方薬が不要なケースもかなりある。薬は出来れば少ないに越したことはないし、何より「穏やかに過ごしてくれたらそれで良い」と考えるご家族は多いのである。次回は、そのような症例を紹介したい。
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