鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

【症例報告】発症から10年以上経過したパーキンソン病の方。グルタチオン前後の歩行変化は如何に?

 口コミで来院された60代の女性の方。

 

10数年来のパーキンソン病で、内服は

  • ネオドパストンL(100)5T 分6
  • シンメトレル(50)4T 分4
  • レキップ(1)3T 分3
  • トレリーフ(25)1T 分1

 

などの抗パ剤を飲んでいた。

 

振戦は初期から目立たなかったようで、診察時も認めず。ほんのわずかに左上肢に筋固縮を感じた。症状は片側性で歩行は自立。ただし、転倒して右大腿骨頚部骨折の既往あり。

ウェアリング・オフ*1はあるとのことであった。

 

ご希望があり、グルタチオン1600mgの点滴を行った。その前後の動画が以下。

 

 

アームスイングは元々しっかりしている方であるが、点滴直後でご家族やご本人含めて感じた変化は、

 

  • 方向転換がいつもよりスムーズ
  • 左に寄っていかない

 

この2つであった。

 

今後は、しばらく週に一回ペースで点滴通院される予定。少しでも抗パ剤減量に繋がってくれたらと思う。

 

www.ninchi-shou.com

 

グルタチオン点滴でパーキンソン病を治す
柳澤厚生
ジービー
売り上げランキング: 41,483

*1:抗パ剤の持続時間が短くなり、薬の効果が切れてくると症状が悪化する現象のこと