鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

「他科の処方には手を付けたくない」という医者心理が、ポリファーマシーを助長する一因。

 

先日、県薬剤師会主催の研修会に講師として招かれ、「ポリファーマシーを減らすために」というタイトルで話をしてきた。

 

質疑応答が30分を超える盛り上がりであったが、そのなかで以下のような質問があった。

 

  自分達からみて不要そうな薬があったとしても、病院勤務の薬剤師としては、それぞれの専門科の先生達に「薬を減らして欲しい」とは頼みにくい。何か良い伝え方がないだろうか?

 

上手い答えを思いつかなかったが、とりあえず以下のように答えた。

 

  例えば消化器内科に通院していた方が心筋梗塞で循環器入院となった場合であれば、「先生、もし消化器の薬で減らせそうなものがあれば、お願いしますね」なんてどうでしょう?

 

自分の専門領域は守りたい医者の心理を逆手にとって、他科の薬を減らさせるというアイデア。ひょっとしたら上手くいくケースはあるかも。ただし、「極力他の先生が処方した薬は触りたくないなぁ・・・」と思っている医者の方が多いとは思う。

 

救急入院時こそ、実はポリファーマシーを減らせるチャンス

 

 

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複数の病院に通院している間に、ジワジワと内服は増えていく。

 

  • 自分の専門領域の薬は譲らない
  • 他科の処方には手を付けたくない

 

「他科の処方には手を付けたくない」という心理は多くの医者に共通するところだが、しかし、その心理がポリファーマシーを助長する一因となっていると感じる。

 

複数の外来で徐々に増えていった処方を徐々に減らしていくのは、複数の医者が関わっているだけに困難である。

 

しかし、入院すると基本的に主治医は一人である。その主治医の裁量の元で、外来通院ではいつまで経っても達成できなかった、思い切った減薬が可能となる。

 

もし他剤併用でお悩みの方が何らかの病気で入院することになったら、主治医に減薬の意思を伝えてみることをお勧めする。

 

ただし、あくまでも自分から希望を伝えることが大事で、「お医者さんが薬を減らしてくれるかも・・♪」とは期待しない方がよい。