鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

雑記-書評・論文評価・考察

1型糖尿病に対するメトホルミンが、長期的に心血管イベントを抑制したというニュース。

Medical Tribuneから。 1型糖尿病にもメトホルミン|ニュース|Medical Tribune

読書について。

ライフワークは読書です(唐突)。 小学生の頃は、自宅に転がっていた森村誠一や江戸川乱歩といったミステリーをよく読んでいた。

「周辺視野が衰えていく≒マルチタスクが苦手になる」という推測。

ご主人を介護中の80代女性が、物忘れのご相談で来院された。ADLは自立しているものの、最近物探しが増えて冷蔵庫管理が苦手になり、料理の段取りや味付けが怪しくなってきたとのことであった。

認知機能ではなく、運転技能で免許更新の是非を判断すべきだと思う。

Medical Tribuneから。 認知機能ではなく、運転技能で免許更新を|ニュース|Medical Tribune 免許を交付するのも停止するのも警察。医者に免許取り消しの責任を負わせようとしていないか? 新井氏は私見として「本来、運転免許証の更新の可否は運転技能によっ…

【書評】『明日から役立つ 認知症のかんたん診断と治療』

結論から先に言うと、「すんごく分かりやすい」本です。

【書評】『認知症 症例から学治療戦略ーBPSDへの対応を中心にー』

書評という名の自分語り。 木村武実先生*1の御著書、『認知症 症例から学治療戦略ーBPSDへの対応を中心にー』の改訂版が出版された。初版は2012年8月なので、約5年ぶりの改訂である。 初版から微修正された今回の改訂版)を読みながら、懐かしい気持ちに浸った。 *1:…

純粋自律神経不全症(PAF)とは?

最近、自律神経に関して調べ物をしている時に知った「純粋自律神経不全症(PAF)」という病態について紹介。 以下、MSDマニュアルより抜粋引用。

メマリー雑感

先日、抗認知症薬メマリーを販売している第一三共の学術担当者と話していて、その後色々と考えてみたことを書いてみる。 今回は、ちょっと専門的な内容となります<(_ _)>

【ちょっとした総括】今の自分の認知症診療について。

約2年6ヶ月経過をみてきたレビー小体型認知症の患者さんが、病状の進行に伴い通院困難となってきたため、近医にお引っ越しとなった。 「そろそろ通院が大変になってきて・・・申し訳ないのですが・・・」と頭を下げる娘さんに、こちらも深く頭を下げる。 「この方やご家族…

【書評】コウノメソッドでみる認知症の歩行障害・パーキンソニズム

2017年3月に発売された「コウノメソッドでみる認知症の歩行障害・パーキンソニズム」を読み終えたので感想を書いてみる。

価値観の相違を、議論で解決することは困難である。

当ブログは現在、コメント欄を閉じて運営している。 そのかわり、FacebookやTwitter、はてなブックマークといったSNSにブログ記事を流しているので、それらのアカウントを持っている方であれば、各々のSNSスレッド内でコメントすることは可能である。寄せられたコメ…

脳神経外科手術と認知症診療、自分の中での共通点。

脳神経外科手術では、脳を愛護的に扱うことが前提となる。 「正常脳を大きく傷つけたけれども、脳腫瘍は全て摘出できました。手足には強い麻痺が遺るでしょう。」では、ダメなのである。 また、動脈瘤の手術であれば「いかに術中に動脈瘤を破裂させず、なおかつ正常脳を…

シロスタゾール(プレタール)、台湾の研究で「認知症リスクを低下させる可能性あり」とのこと。

期待が高まる。 www.carenet.com 上記リンクより一部引用。

スタチンを用いることで、アルツハイマー病のリスクを減少させることができる?

同様の研究はこれまでも行われてきており、その結果は否定的だと思っていたのだが。 今回、CareNetで見かけた記事から考えたことを、文中記事を引用しながら書いていく。

問題解決のプロセスについて。

ある認知症患者さんを診察し、アルツハイマーの可能性が高いかなと考え、アリセプトを処方しようと考えるまでの自分の思考過程を振り返る。

「統計学的に正しい」=「医学的に正しい」?

ある薬が世に出るためには通常、プラセボ(偽薬)もしくは同ジャンルの他剤との比較対照試験を行い、最低でも非劣勢(劣ってはいない)を示す必要がある。 いつものようにアリセプトを例に取るが、添付文書からは以下のような試験を経て世に出たことが分かる。

世間の常識に縛られず、自分に合った食生活が出来れば・・・。

病的レベルの鉄不足とタンパク質不足によるものと思われる頭痛めまいでお悩みの方達は、皆さんほぼ女性である。

道路交通法改正で懸念される、幾つかの点について。

いよいよ道路交通法が改正となる。 今年の1月に、鹿児島県医師会主催による道交法改正に関する説明会が行われたので参加した。 当日配付された資料を基に、改正道交法の問題点や自分の関わり方について、改めて考えてみた。

NAC(N-アセチルシステイン)に危険性はあるのか?

ここ2回にわたってNACを取り上げてきたが、今回で一応最後。 メリットしかない処方薬やサプリメントなどあり得ない訳だが、では抗酸化作用が期待出来るサプリメントのNACについて、危険性はあるのか否かを調べてみた。

警察と認知症患者さんの狭間で考えること。

先日、ある患者さんのことで警察から照会があった。 詳細は省くが、法に触れる幾つかの行動があったとのこと。 その患者さんは、長谷川式テストが10/30で遅延再生は0/6。時計描画は可能であったが、透視立方体模写は不可。頭部CTでは萎縮の左右差を認めた。 その他、日…

ポリファーマシーを本気で減らしたいのであれば、誰かが舵取り役を務めなければならない。

身体のどこかに不具合を感じ、専門診療科に相談に行く。場合によっては治療が始まる。 高齢者は複数の病院にかかっていることが多い。各病院の医師達は、それぞれの専門領域に関してはアドバイスを行うが、患者さんの全身を俯瞰して舵取りをする者は不在のことが多…

選択肢が少なくなっていく哀しさ。

肉親や知人の死、子供の独立、自身の病気。 加齢に伴う何らかの「喪失」に遭遇したとき、人は自分に残された時間を考える。そして、「自分には、あと幾つの選択肢(選択権)が残っているだろう?」とも考える。

病気の宣伝をしたら、病気が増える?

「供給すれば需要は産まれる」とは、いわゆるサプライサイド経済学の考えである。 サプライサイド経済学 - Wikipedia 供給し続ければ、需要は勝手に産まれ続けるのだろうか? 当然そのようなはずはない。その時点で存在しない需要は新たに作るしかないし、まだ高まっ…

【妄想的小考】常同行動とは、自らの存在を確認するための行動ではないだろうか?

第一次産業従事者の仕事は、高齢や何らかの病気で動けなくなるまでは一生続くものである。同じ手順で同じ作業を積み重ねて収穫に辿り着く。

【書評】「視力を失わない生き方~日本の眼科医療は間違いだらけ~」を読んで。

『世界的眼科医』と評価の高い、深作秀春先生の最新著作を読んだ。 ちなみに前作は以下。 やってはいけない目の治療 スーパードクターが教える“ほんとうは怖い”目のはなし posted with amazlet at 16.12.21 深作 秀春 KADOKAWA (2016-09-24)売り上げランキング…

「認知症は進行を抑えることが最も大事」≒「進行抑制真理教」?

全ての抗認知症薬の添付文書、「効能又は効果」欄には アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制 という文言が書かれてある。 「認知症が進行したら大変だ」「ちょっとでも遅らせることが出来たら・・・」 という皆の想いがいつの間にか、"認知症は進行を抑…

エビデンスの向こう側

自分がどのような診療をしたいのかということを掘り下げるために、いつもの如くアリセプトを題材にして考えてみる。 アルツハイマー型認知症と診断した患者さんに、アリセプトを3mg処方する。 次回診察時に確認すると、活気や自発性の向上が得られたとのこと。よか…

ヒト神経幹細胞療法への期待

www.carenet.com 刺激的なニュース。

頭部外傷後の認知面低下にはフェルガードが有効かもしれない。

このような論文を見たので、思いついたことを書き留めておく。

【書評】「認知症介護で倒れないないための55の心得」を読んで

メディアを通じて表に出てくる介護の話は、悲惨なものが多い。 【衝撃事件の核心】血ヘドはく「老老介護」破綻 鬼の形相で「殺せ!」と叫ぶ認知症母を殺害 長男は「ごめんな、ごめんな」と謝り続けた(1/5ページ) - 産経WEST センセーショナルな内容であれば…

医療介護政策に失敗した日本を待つ、あるディストピア的妄想

年をとれば足腰は弱り体力は低下し、判断力は鈍くなる。更に追い打ちをかけるように、ガンや脳卒中、認知症が加わってくる。自らの老いを認め、達観して老後を過ごせる人は一部であり、日本の高齢者を待つ未来は総じて明るいとは言えない。

顧客≒病人?製薬会社にとっての「顧客」とは何かを考えてみた。

当たり前のことだが、困っている患者のためにボランティアで薬を作る会社など存在しない。想定患者が少ない疾患の薬は作られることは殆どなく、売り上げが見込めるジャンルの薬(降圧薬や血糖下降薬)には多くの製薬会社がこぞって参入する。シビアな世界である。

メトホルミン(メトグルコ、メデット、グリコランなど)に大腸癌予防効果あり、という報告

以前、当ブログでこのような記事を書いた。 www.ninchi-shou.com 続報が出たので、ご報告。

「糖尿病に勝ちたければ、インスリンに頼るのをやめなさい」を読んで(書評)

斬新な本に出会った時のワクワク感は、幾つになっても良いものだ。

人体実験を行う医者とは?

2014年4月から「鹿児島認知症ブログ」を書き始めたので、2016年4月現在で3年目に入ったことになる。 お陰様で、それなりに人の目に留まるようになった当ブログだが、それは同時に様々な反応に直面するようになった、ということでもある。 ブログへの好意的な反応…

糖尿病の治療薬に、大腸癌の発症を予防する効果がある?

糖尿病治療薬でピンときた。

認知症に効果があるとされる、プラズマローゲンとは?

外来で患者さんやご家族に質問されることが多いので、まとめておきます。 認知症:ホタテ・プラズマローゲンがその治療と予防を一新する

診断に役立てるために、検査はどこまで行うべきなのか?(後編)

前回(12/7の記事)に続き、検査はどこまでするべきか?という話。 今回は、自分の昔話が絡みます。 flickr photo shared by Seattle Municipal Archives

診断に役立てるために、検査はどこまで行うべきなのか?(前編)

「精密検査」と聞くと、なにやら相当詳しいことが分かる気になる。 だが、「詳しい検査結果」と「その結果が治療方針に大きく関わる」かどうかは、また別の話である。

「コウノメソッド流臨床認知症学」を読んで(書評)

仕事の合間に少しずつ読み、約1ヶ月で読了。感想を述べます。

「ケトン体が人類を救う」を読んで(書評)

初版があっという間に品切れとなり、既に2万部の増刷がかかったという噂の新刊。読後の感想を述べます。

認知症の治療目標、介護目標とは?

認知症の治療目標、介護目標を「その後の人生を穏やかに過ごせるように」、「介護者の負担を少しでも軽くすることが出来るように」と設定した場合、薬はあくまでもこれらの目的を達成するための手段に過ぎない。「手段の目的化」には気をつけておかねばならない。

将来認知症になるのかどうか、MRIを撮れば予測できるのだろうか?

(答)予測できません 認知症診療に携わる医師達からすれば常識だとは思う。 ただし、一般には根強い「MRI信仰」が存在する。 MRIを撮ったら、先も含めて頭の中のことは大体分かるんでしょ? これに対する自分の答えは、 今の瞬間のことなら、ある程度分かります…

ウインタミン(コントミン)が、何故頭痛に効くのだろうか?

高齢者の器質的な原因のない頭痛や、頭がわんわん症候群(仮)に対して、少量のウインタミンが治療的なことがある。 何故効くのか?について調べてみたことを書いてみる。ついでに、ウインタミン(クロルプロマジン)の歴史や作用機序などについても少し書いてみ…

レスベラトロールは、既に発症したアルツハイマー型認知症の治療に役立つか?

赤ワインで認知症予防! よく見かけるフレーズである。 正確には、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種である、レスベラトロールという抗酸化物質による予防効果が期待されている、ということである。予防に役立つなら、治療にも役立つのでは?そんな発…

「いつものパン」があなたを殺すを読んで③

「いつものパンがあなたを殺す」の書評最終回。脳のために気をつけるべき3つのこととは?

「いつものパン」があなたを殺すを読んで②

「いつものパンがあなたを殺す」の書評第二回目。スタチンは本当にメリットの大きい薬なのであろうか?

「いつものパン」があなたを殺すを読んで①

「いつものパンがあなたを殺す」の書評第一回目。グルテン摂取により、認知症や様々な変性疾患を発症してしまう危険性が高まる。