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鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

問題解決のプロセスについて。

ある認知症患者さんを診察し、アルツハイマーの可能性が高いかなと考え、アリセプトを処方しようと考えるまでの自分の思考過程を振り返る。

プレタールの血管拡張作用が良くわかる画像。

4年程前の症例を紹介。 50代女性、脳梗塞後遺症の方。MRAで右後頭動脈に高度狭窄(硬化性変化)を認めていた。そのVR画像が以下。

「統計学的に正しい」=「医学的に正しい」?

ある薬が世に出るためには通常、プラセボ(偽薬)もしくは同ジャンルの他剤との比較対照試験を行い、最低でも非劣勢(劣ってはいない)を示す必要がある。 いつものようにアリセプトを例に取るが、添付文書からは以下のような試験を経て世に出たことが分かる。

納得いかないディオバン事件の結末。

ディオバン事件とは何か。 ディオバン事件(ディオバンじけん)とは、高血圧の治療薬であるディオバン(一般名:バルサルタン)の医師主導臨床研究にノバルティス日本法人のノバルティスファーマ社の社員が統計解析者として関与した利益相反問題(COI: Confi…

認知症初期集中支援チームから、初めて案件依頼がありました。

地域包括支援センターから認知症初期集中支援チームへの委嘱を受けて、そろそろ1年近く経つ。 しかし、相談の案件が全く来ないので「本当に活動実体があるのかな?」と思っていたところ、先日やっと一件目の相談があった。 聞くところによると、1年弱の間に35件の案件…

道路交通法改正によって医者が引き受けることになる「損害賠償請求」のリスク。

以下、認知症関連学会が連名で作成した、「認知症高齢者の自動車運転に関する専門医のための Q&A 集」から引用。発行日が本日(平成29年3月14日)なので、できたてホヤホヤである。赤文字強調部分は筆者によるもの。

世間の常識に縛られず、自分に合った食生活が出来れば・・・。

病的レベルの鉄不足とタンパク質不足によるものと思われる頭痛めまいでお悩みの方達は、皆さんほぼ女性である。

【妄想的小考】貧困と脳萎縮の関係から、デフォルトモード・ネットワークと糖質過剰摂取の関係まで考えてみた。

Gigazineから。 gigazine.net 可処分所得が少ないと、食費にしわ寄せがいく。限られた食費の中で、満腹感と効率よいカロリー摂取、時短が重視されると、糖質摂取量が最大化される。

道路交通法改正で懸念される、幾つかの点について。

いよいよ道路交通法が改正となる。 今年の1月に、鹿児島県医師会主催による道交法改正に関する説明会が行われたので参加した。 当日配付された資料を基に、改正道交法の問題点や自分の関わり方について、改めて考えてみた。

NAC(N-アセチルシステイン)に危険性はあるのか?

ここ2回にわたってNACを取り上げてきたが、今回で一応最後。 メリットしかない処方薬やサプリメントなどあり得ない訳だが、では抗酸化作用が期待出来るサプリメントのNACについて、危険性はあるのか否かを調べてみた。

【症例報告】薬剤性の前向性健忘(疑)に対するNACの使用例。

前回の記事はこちらから。 www.ninchi-shou.com 今回は、具体的なNACの使用例をご紹介。

インフルエンザの感染拡大を抑える工夫について。

娘が熱発したので、簡易インフルエンザ診断キットで調べてみたところ陽性であった。 その翌日に妻が発症し、更にその翌日に自分が発症するという、典型的な家族内感染となったのだが、幸いにも自分が罹患したタイミングは週末であったこともあり、仕事への影響は最…

警察と認知症患者さんの狭間で考えること。

先日、ある患者さんのことで警察から照会があった。 詳細は省くが、法に触れる幾つかの行動があったとのこと。 その患者さんは、長谷川式テストが10/30で遅延再生は0/6。時計描画は可能であったが、透視立方体模写は不可。頭部CTでは萎縮の左右差を認めた。 その他、日…

主治医として、祖母の最後を看取りました。

主治医としておよそ2年半経過を診てきた祖母が先日、94歳で他界した。

ポリファーマシーを本気で減らしたいのであれば、誰かが舵取り役を務めなければならない。

身体のどこかに不具合を感じ、専門診療科に相談に行く。場合によっては治療が始まる。 高齢者は複数の病院にかかっていることが多い。各病院の医師達は、それぞれの専門領域に関してはアドバイスを行うが、患者さんの全身を俯瞰して舵取りをする者は不在のことが多…

選択肢が少なくなっていく哀しさ。

肉親や知人の死、子供の独立、自身の病気。 加齢に伴う何らかの「喪失」に遭遇したとき、人は自分に残された時間を考える。そして、「自分には、あと幾つの選択肢(選択権)が残っているだろう?」とも考える。

「他科の処方には手を付けたくない」という医者心理が、ポリファーマシーを助長する一因。

先日、県薬剤師会主催の研修会に講師として招かれ、「ポリファーマシーを減らすために」というタイトルで話をしてきた。 質疑応答が30分を超える盛り上がりであったが、そのなかで以下のような質問があった。 自分達からみて不要そうな薬があったとしても、病院勤務…

病気の宣伝をしたら、病気が増える?

「供給すれば需要は産まれる」とは、いわゆるサプライサイド経済学の考えである。 サプライサイド経済学 - Wikipedia 供給し続ければ、需要は勝手に産まれ続けるのだろうか? 当然そのようなはずはない。その時点で存在しない需要は新たに作るしかないし、まだ高まっ…

レム睡眠と前頭前皮質、過食の関係について。

あるニュースをみて考えたこと。 www.tsukuba.ac.jp

EBMは一種の原理主義?

MedicalTribuneで「我が意を得たり!!」と膝を打ちたくなるような記事を読んだ。 medical-tribune.co.jp 印象に残った箇所を抜粋してみる。 ――最近、後藤先生は"EBMという一種の原理主義"という言葉を使っている。これはどのような意味か。 われわれは、何が正し…

【妄想的小考】常同行動とは、自らの存在を確認するための行動ではないだろうか?

第一次産業従事者の仕事は、高齢や何らかの病気で動けなくなるまでは一生続くものである。同じ手順で同じ作業を積み重ねて収穫に辿り着く。

【実験】高濃度ビタミンC点滴の前後で、血糖測定器を2台用いて血糖値を比較してみた。

以前、ビタミンCを混注したグルタチオン点滴後の血糖値に関する記事を書いたことがある。 www.ninchi-shou.com 化学構造式がグルコースと酷似しているビタミンCを、血糖測定器が血糖値として拾い上げているのだろうと、この時は結論づけた。

講演会って何だろう?

勤務医だと、カンファレンスなどを通じて他のDrと症例検討を行ったり議論をしたりすることで、自分の仕事内容を振り返ったり気づきを得たりすることが出来る。しかし、開業医は基本的に1人仕事である。 自己研鑽の為のinputについて、今の自分がどのように考え、ま…

「自分で考え、決定する」重要性について。

先日、投稿したVKTに関するこの記事。 www.ninchi-shou.com ブログのFBページに寄せられたあるコメントを紹介する。

【実験】ビタミン・ケトン療法(VKT)を始めるに先だって、まずは自分で試してみた。

VKTとは、「パラダイムシフト好きの外科医のブログ」にて提唱された、ガンに対する治療法である。 自分の理解では、 ガンに対する兵糧攻め目的で、スーパー糖質制限を行う。エネルギー摂取をタンパク質と脂質に頼るため、身体はケトーシス(高ケトン)の状態にな…

お薬の卒業、おめでとうございます<(_ _)>

新年、明けましておめでとうございます。 今年2017年も、鹿児島認知症ブログを宜しくお願いいたします<(_ _)> おめでたいついでに、新年一本目の投稿は抗認知症薬を卒業出来た方の話をば。

【書評】「視力を失わない生き方~日本の眼科医療は間違いだらけ~」を読んで。

『世界的眼科医』と評価の高い、深作秀春先生の最新著作を読んだ。 ちなみに前作は以下。 やってはいけない目の治療 スーパードクターが教える“ほんとうは怖い”目のはなし posted with amazlet at 16.12.21 深作 秀春 KADOKAWA (2016-09-24)売り上げランキング…

【実験】ナイアシン(ビタミンB3)摂取後の、ナイアシンフラッシュについて。

当院には様々な患者さんが訪れる。そして、患者さんの相談に乗っているうちに、そのご家族の診察に繋がることが多々ある。 先日、ある患者さんのお孫さんのことで相談を受けた。 聞くとそのお孫さんは、中学生の頃にパニック障害の診断を受け、その後「自分が誰かに見…

ポラプレジンク(プロマックD)で、相対的な銅欠乏症を来す可能性あり。

亜鉛を含む胃潰瘍の薬、プロマックD(一般名:ポラプレジンク)。 この度、添付文書改正の案内が届いた。

認知症高齢者の見守りに、QRコードが付されたシールを利用。

色々なアイデアがあるものだ。 www.gizmodo.jp BBCの報道によると、埼玉県入間市が認知症患者の身元特定のための、QRコードのついた爪用シールの配布を始めました。高齢者が徘徊してしまった時のために、自治体の中には高齢者にQRコードを配布しているところ…

ストレス耐性の個人差について思うこと。

かつて、症例数の多い全国でも有名なある病院で勤務していたことがある。 その中で一番下っ端だった自分は、救急対応や当直、手術の助手や病棟患者対応などなど、様々な業務を抱えて毎日忙しくしていた。 病院医局の隅には仮眠用のリクライニングチェアがズラッと…

「認知症は進行を抑えることが最も大事」≒「進行抑制真理教」?

全ての抗認知症薬の添付文書、「効能又は効果」欄には アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制 という文言が書かれてある。 「認知症が進行したら大変だ」「ちょっとでも遅らせることが出来たら・・・」 という皆の想いがいつの間にか、"認知症は進行を抑…

ソラネズマブ、第三相試験で有効性を示せず製品化を断念。ということは、エーザイ・バイオジェンが開発中のアデュカヌマブは・・・?

アルツハイマー病発症の理由の一つとして考えられているのが、脳へのアミロイドβの蓄積(アミロイド仮説)。 なので、蓄積したアミロイドβを減らしたり、溜まらないようにすることが出来れば、アルツハイマー病の改善に繋がるだろうという発想で様々な試みがなされ…

「サプリメントは本当に効くんですか?」という問いに対して。

年と共に多くの人は健康に不安を感じるようになる。今のところは特に病気を持っていなくても、老後に漠然とした不安を感じている人は多いのではないだろうか?ある報告によると、日本人の96%は老後が心配とのことである。 回答者の96%が「老後に不安あり」。その…

『アルツハイマー病は第3の糖尿病である』という仮説を補強する研究結果。

興味深いニュースを目にした。 economic.jp

自分の経験を、ブログを通じて社会と共有する。

「自分の経験を世の中に役立てる」ために論文を書き、発表する。 これは、医者の重要な仕事の一つである。 その論文が別の研究者の目に留まり、新たな発想が生まれ次の研究に繋がっていく。医学に限らず、学問の発展の影には常に先人の研究結果がある。 巨人の肩の上 -…

「WHOが清涼飲料水への課税強化を要求」のニュース。

出勤前にNHKを見ていたら目に飛び込んできたニュース。 業界は反発するのだろうけれど、これは大歓迎である。

誰のための診断か?何のための診断なのか?

「認知症の確定診断をお願いします」という言葉を聞くたびに、蘇る苦い記憶がある。そして同時に、 その確定診断とは、誰のための、何のための診断ですか? という想いが心に浮かぶ。

認知症高齢者の運転免許問題について思うこと、そして提案したい2つの基準について。

予期せずして運転免許証を取り上げられた高齢者は、混乱し憤り我を失う。家族も心を傷め、右往左往する。 「そうなる前に準備しておかなかったのが悪い。自己責任だ」という意見を耳にしたことがあるが、「高齢化社会では明日は我が身」という考えを持つ人ならそ…

確証バイアスを持つ家族と、自分の価値観を押しつけようとする医者。

最初にその患者さんに同伴したのは、施設スタッフと訪問看護師であった。次の診察では娘さんだけで、スタッフ同伴はなかった。

エビデンスの向こう側

自分がどのような診療をしたいのかということを掘り下げるために、いつもの如くアリセプトを題材にして考えてみる。 アルツハイマー型認知症と診断した患者さんに、アリセプトを3mg処方する。 次回診察時に確認すると、活気や自発性の向上が得られたとのこと。よか…

ヒト神経幹細胞療法への期待

www.carenet.com 刺激的なニュース。

手渡されたバトン

先日、ある先生が亡くなられたことを人づてに知った。 ご高齢ではあったが、現役で診療を続けておられた。標榜されていた科から想像する限りは専門外であったと思うのだが、認知症診療にも積極的に取り組まれていたようだ。 当院がオープンして間もない頃、「元気で…

人工知能(AI)が病気を診断し、治療のアドバイスを行う時代に医者が出来ること。

凄い時代になってきましたね。 www3.nhk.or.jp

クリニックの診察室にポケモンが現れたようです。

巷で大流行中のPokemon GO。 ポケモン世代ではないからかどうかは分からないが、自分は興味がない。*1 大の大人が群れを成してスマートフォンをのぞき込みながらウロウロする様は、自分の眼には異様に映る。一体あの心境とはどのようなものなのだろうか?単にゲー…

頭部外傷後の認知面低下にはフェルガードが有効かもしれない。

このような論文を見たので、思いついたことを書き留めておく。

【書評】「認知症介護で倒れないないための55の心得」を読んで

メディアを通じて表に出てくる介護の話は、悲惨なものが多い。 【衝撃事件の核心】血ヘドはく「老老介護」破綻 鬼の形相で「殺せ!」と叫ぶ認知症母を殺害 長男は「ごめんな、ごめんな」と謝り続けた(1/5ページ) - 産経WEST センセーショナルな内容であれば…

医療介護政策に失敗した日本を待つ、あるディストピア的妄想

年をとれば足腰は弱り体力は低下し、判断力は鈍くなる。更に追い打ちをかけるように、ガンや脳卒中、認知症が加わってくる。自らの老いを認め、達観して老後を過ごせる人は一部であり、日本の高齢者を待つ未来は総じて明るいとは言えない。

テレビプチ出演(録画)から学んだこと。

先日、ローカルのテレビ放送局から取材を受けた。 明日の夕方のニュースで、若年性認知症の特集を組みます。つきましては、専門家のご意見をお聞きしたいので、明日の昼に取材に伺ってもいいですか? 明日放送予定のニュース取材を明日させてくれという時点で、色々…

外来で行っている物忘れスクリーニングテストについて

今回は、当院で行っている物忘れスクリーニングテストをご紹介。