鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

介護の話題-家族の悩み

ニーズとウォンツを分けて考える。

今回紹介するKTさんは、夜間のコールが頻回で易怒性も高く、施設側が困り果てていた男性である。 体力はかなり低下していたものの、歩行器を使い自力歩行は出来ていた方であったが、施設転居や肺炎による入院などイベントが重なった影響で、2ヶ月で歩けなくなって…

【症例報告】若い女性が好きな高齢男性。それに苛立つ高齢の奥さん。

久しぶりにヒヤリとした経験をご紹介。 高齢男性が、口やかましく厳しい奥さんを尻目に若い女性に鼻の下を伸ばすことを責めるのは酷な気もするが、そのことを奥さんが快く思わないのもまた当然の話。 どちらに付くわけにもいかないのだが、放っておく訳にもいかな…

じりじりと経過していく時間。

頭部打撲を切っ掛けにお付き合いが始まった87歳独居の女性。初診時数分のやり取りで、認知機能低下をきたしていることはすぐに分かった。 既にかかりつけ医があり、かつ残薬が家に溢れているという状況だったため、当院が濃厚に介入することで混乱を招くことを恐…

満たされない想い。

数年間、外来でお付き合いしている患者さんがいる。 患者さんと言ったが、実は、自分はその方を患者と思ってはいない。

決められない人たち(2)

ある日のこと。 高血圧で通院中の50代前半の女性が、見るからに不機嫌そうな顔の夫を連れて来院された。

警察からお礼の電話を頂いた話。

先日、診察中に警察から電話があった。 何事かと思いながら対応したところ、以下の様な話を聞くことが出来た。

【妄想的小考】ニンチガー症候群とは?

世に蔓延るニンチガー症候群*1。 その定義は以下の様なものである。 適切なアセスメントをせずに"認知面低下=認知症"と即断し、"認知症=ニンチ"と頻繁に略する。また、場にそぐわない行動をとる患者や利用者を指して「ニンチが進んだ」と表現し、薬物投与で対処を図…

親に認知症の可能性を見出そうと焦る前に、まずは親の不安を受けとめる。

これは自分にとっても大いに言えることなので、自戒の意味を込めて書く。

介護殺人に至る、最後の一押し。

認知症を発症した家族にストレスを加えないように配慮しているうちに、家族がストレスで倒れてしまうことがある 「なぜこの人の為に、自分がここまで我慢しなくてはいけないのか?」 理屈では解決し難いこの問いに、明確に答えは出せない。

あなたがそう思うのであれば、そうなのでしょうね。あなたの中ではね。

患者さんのご家族から聞いた話を紹介。 認知症に関わる専門職が、認知症患者のご家族を精神的に追い詰めることがある。

「自分を削る」という感覚と、「自分が削られる」という感覚の違いについて。

認知症患者さんが陽性症状で入院せずに済むように、処方の工夫をする日々である。 しかし当然ではあるが、上手くいかずに入院になるケースは経験する。顧みて反省し次に繋げられると思えることもあれば、無力感と共に自嘲しか浮かばないようなケースもある。 様々…

病院嫌いの方を受診に繋げて検査を行い診断し、薬を飲んでもらうことの難しさ。

本人は受診したくないし、薬も飲みたくない。しかし、家族や入居先の施設は悲鳴を上げている。このような状況でよく用いられるのが、「健康診断を受けに行こうよ」と誘い出す手法である。

お盆やお正月で田舎に帰省した際に確認しておいた方がよいこと。

日本の夏と冬の風物詩、お盆とお正月の帰省。 flickr photo shared by Hikosaemon under a Creative Commons ( BY ) license 年に1~2回しか帰省できない方が、少ない機会を利用して親が元気に過ごしているかを確認するために有用な観察ポイントを幾つか紹介し…

夫に病気の可能性を見出そうとする妻と、それを受け止める優しい夫

うちの主人はどこかおかしいですよね?ね?上手く言えないけど前とは違うの。色んな検査をして突き止めなければいけないんじゃないですか?ねぇ?