鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

【症例報告】脳萎縮に明確な左右差がある男性。

 

軽度認知障害(MCI)の男性を紹介。

 

脳萎縮に明瞭な左右差があるため*1、今後MCIからFTLDに移行していくのかを注意深く見守っている。

*1:脳萎縮に明瞭な左右差を認めた場合、前頭側頭葉変性症(FTLD)の可能性を念頭に置く。

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【症例報告】注意欠陥障害の成人女性。

 

HRさんは20代前半の女性である。

 

職場で何度言われても仕事でミスが目立ち、同僚(上司?)から「あなたの記憶力には相当問題がある。病気かもしれないから頭を調べて貰いなさい」と言われて来院された。

 

以下の経過を追うと、発達障害の中でも注意欠陥障害というものの実態が何となく見えてくると思う。程度の差こそあれ、HRさんのような生きづらさを感じている人は多いだろう。

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【症例報告】PSP+iNPHの方。

 

今回は、PSP(進行性核上性麻痺)+iNPH(特発性正常圧水頭症)を合併していたNMさんをご紹介する。

 

前医の脳神経外科でPSPを指摘され、グルタチオン点滴が開始されていたが、効果は感じていなかった。

 

当院で初回1600mgでグルタチオン点滴を行ったところ即座に歩行に好変化が現れたので、これは前医のグルタチオンの用量が少なすぎたのだと思われる。

 

その他、前医で指摘されていなかったiNPHを見つけたので、LPシャントを受けて頂いたところ歩行と認知機能にかなりの改善を上積みできた。幸先良しである。

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【症例報告】切れ味良くイクセロンパッチが効いた84歳女性。

 

「イクセロンパッチやリバスタッチが効くときは、大体こんな感じだよね」という典型例をご紹介。

 

「アルツハイマーね、ハイ薬ね」ではなく、じっくりと考えてもらい決断してもらったというプロセスが重要で、そこに本人も加わっているというのが更に重要。

 

初診で認知症と診断され、そのまま「進行を遅らせましょう」と薬が始まるのが通常の認知症外来だと思うが、認知症と診断されることは人生後半戦における一大事件である。衝撃を受けない人は、まずいない。(特にご家族)

 

「診断即投薬」という、一種"怒濤"とも呼べる流れを冷静に理解して受けとめられる患者さんや家族はどれほどいるだろうか。

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