鹿児島認知症ブログ

鹿児島でコウノメソッドや糖質制限を実践している脳神経外科医のブログ

鉄剤の使い方について。

 

当ブログではこれまでに、鉄補充で頭痛やうつ病が改善した例を報告してきた。

 

www.ninchi-shou.com

 

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今回は、個人的な鉄剤の使い方についてまとめてみる。なお、貧血になる原因は複数あるが、ここでは鉄不足を中心に話を進めていくので悪しからず。

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【症例報告】ATDもしくはSD-NFTと思われる93歳女性の3年経過報告。

 

初めてお会いしたときは89歳だったHMさんが、先日93歳になった。

 

当院初診の時点で、既にアルツハイマー型認知症の診断で10年間アリセプト5mgを内服され、メマリー20mgが加わったが、特に何かが改善したということはなく、少しずつもの忘れは進行していったようだった。

 

お付き合いが始まってからは抗認知症薬は減量中止、少量再開などの工夫をしつつ、緩く緩く見守っている。

 

今は、何を訊いても「大丈夫です。お陰様で!!」としか言わない。その後は黙ってジッと前を見つめている。そして、診察が終わると(家族との話が終わると)、「ありがとうございました。お陰様で!!」と深々と頭を下げて帰って行かれる。

 

元々かなり腰が曲がったHMさんなので、深々と頭を下げると前につんのめりそうになるかと思いきや、案外上手にバランスをとっている。

 

そんなご様子を、家族は苦笑しながら見守っている。そして、苦笑している家族をみながら自分は、「まだ大丈夫」と考えている。

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寄り添い、見届ける。

 

散歩中に転んで頭を怪我した方が救急車で運ばれてきた。

 

傷の処置をしながら何気なく普段の様子を聞いたところ、その方は「最近転びやすくなった。トイレが間に合わないことがある」と仰った。

 

怪我は軽かったので最初はそのつもりはなかったのだが、話を聞き「ひょっとして?」と思い直して撮影した頭部CTは、典型的な水頭症の画像所見を呈していた。

 

その方と奥さんに「転びやすさやトイレが近くなったのは、水頭症からだと思います。」と説明し、LPシャント術を受けて頂いた。

 

その結果。

 

すり足歩行が改善したので安心して日々の散歩が出来るようになり、機敏な反応が衰えたと感じ諦めかけていた車の運転も、無事に免許更新することが出来た。頻尿失禁の煩わしさから泣く泣く着用していたオムツを外すことも出来た。

 

NSさんと初めて会って、そろそろ4年になる。

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